省エネ効果も? 今の季節に見逃せない、トイレの蓋のメリットとは
ウェザーニュース / 2022年12月22日 10時30分
冬は寒さからトイレに行く回数が増えがちです。ふだんあまり意識しないトイレの蓋(ふた)の役割について、TOTO株式会社に教えていただきます。
熱を逃さないことで省エネに
使った後にトイレの蓋は、閉める派、閉めない派がいるようですが、今の季節に見逃せないメリットがあるといいます。
「トイレの蓋の役割には、便器の中(封水)へ物が落ちることを防止する、便器のデザイン性を高めるなどがありますが、温水洗浄便座や暖房便座では断熱性も大切な機能です。温水洗浄便座や暖房便座では、電気により便座を温めているので節電につながります」(TOTO株式会社広報部・宮下瑛基さん)
冬にありがたい“暖かい便座”と蓋に、どのような関係があるのでしょうか。
「実は、トイレの1日の使用時間の合計はわずか約50分。そのほかの23時間10分は使っていないのです。使わない間に蓋をすることで、熱の放出を一定程度抑えられ省エネになります。機種や環境によっても異なりますが、経済産業省資源エネルギー庁の資料によると年間で電気34.90kWhの省エネ、約940円の節約になるとされています。
一部の機種では蓋に断熱材を採用するなど工夫をしており、より高い保温効果が望めます。なお、省エネについては、季節に合わせて便座の温度設定を弱めにするのも有効です」(宮下さん)
感染症予防にも!?
感染症対策として、「水を流すときに、トイレの蓋を閉める」ということを耳にします。こちらは、どうでしょうか。
「便器外への水飛散を防止するために、便ふたを閉めることは有効と考えられます。ただし、便ふたの目的は、封水への落下物防止・意匠性・断熱性であり、結果的に『水飛散』は軽減できると考えられますが、ウイルス感染への効果等に関する医学的な知見は持ち合わせておりません」(宮下さん)
トイレの蓋には意外と知られていないさまざまな役割がありました。12月1日から、冬期では7年ぶりに節電要請が始まっています。トイレの蓋も上手に活用して、小さなことからコツコツと節電に取り組んでみてはいかがでしょうか。
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