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積算気温が順調な伸び 東京の桜開花「600℃の法則」の到達が迫る

ウェザーニュース / 2023年3月11日 12時35分

ウェザーニュース

東京では早ければ来週にも桜が開花する予想です。

この冬は厳しい寒さとなった一方で、3月に入ると一気に気温が上昇し、春の陽気が続くようになっています。3月上旬の東京における平均日最高気温の平均値は18.4℃となりました。これは4月前半に相当する数字で、桜が散った後の暖かさが続いていることを示しています。

桜のつぼみの成長も急速に進んでいますが、来週も暖かい日が多い予想となっていて、東京からは桜開花の便りが届きそうです。

今回は、簡単な計算で開花の時期の目安がわかる「600℃の法則」をご紹介します。

桜の開花メカニズム

桜の花芽は、開花前年の夏にはできています。それが秋から冬にかけて、生長しないように休眠状態に入って年を越します。そして充分に低温刺激を受けた後に気温がぐっと高まった段階で休眠から目覚めます。これを「休眠打破(きゅうみんだは)」といいます。

休眠打破の仕組み

気象情報会社などが行う開花予想では、この休眠打破の日を起算日として、温度変換日数を積算し、地点毎に定めた日数に到達した日を開花日と予想します。

自分でも簡単にできる予想の仕方

そういった複雑なやり方を取らずとも、実は東京・靖国神社にある桜の標本木については「600℃の法則」と呼ばれる手順を使えば、手軽におおまかな桜の開花を予想できます。内容はいたって簡単。

【600℃の法則】
2月1日以降の日最高気温の合計が600℃に達すると開花する


つまり、2月1日を「休眠打破の日」と仮定して開花予想の起算点に設定し、そこから毎日の最高気温を足し算していくだけで桜の開花予想ができるのです。

2010年〜2022年までの13年間について、気象庁のデータから東京都における600℃の法則の精度を調べてみたところ、“600℃を超えた日”と、“実際に開花が観測された日”の誤差は最大でも3日しかありませんでした。なかなかの精度ではないでしょうか。

今年の「600℃の法則」は?

今年2月は平年よりも暖かい日がやや多く、積算気温は少しだけ高めで推移してきました。ただ、2月末からは気温がかなり高い日が増えたため一気にグラフの傾きが急になり、この先の予想(破線)をみると先頭集団をとらえるほどの伸びが見えてきました。週間予報の気温を積算すると、3月15日には600℃に達することが示唆されています。

600℃の法則どおりだとすれば、過去最も早かった2021年(3月14日)や2020年(3月14日:閏年)にならぶほどの早さでの開花となるかもしれません。ウェザーニュースの桜開花予想では、3月15日を東京の開花日として予想しています。

なお「600℃の法則」はあくまで東京の標本木における経験則ですので、皆さんのお近くの桜の開花予想はウェザーニュースの桜Ch.をぜひご活用ください。

参考資料など

品川区環境情報活動センター

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