5月の満月「フラワームーン」が夜空に浮かぶ
ウェザーニュース / 2023年5月5日 19時20分
日本上空の広い範囲で雲が広がりつつあるものの、関東、東海、近畿などでは夜空で輝くお月さまが見られています。その他のエリアでも雲の隙間から観測のチャンスがありそうです。
今夜昇ってきたお月さまは、日付が変わって未明に満月の瞬間を迎えます。5月の満月はアメリカの農事暦で「フラワームーン」とも呼ばれます。
また、日付が変わったあと未明〜明け方には、月が少しだけ暗く見える「半影月食(はんえいげっしょく)」が起こります。月の明るさの変化にも注目です。
「半影月食」とは?
日付が変わって5月6日(土)の未明から明け方、月が少しだけ暗く見える「半影月食」が起こります。日本全国から同じタイミングで観測することが可能です。
半影月食とは、太陽—地球—月がほぼ一直線にならぶものの、月が地球の影に完全には入らない状態のことです。月面から見ると部分日食が起こっている状態といえます。
半影月食の最大となる2時20分すぎには、月の一部が完全な地球の影「本影」にかなり近づくため、部分的に明るさが異なって見えるかもしれません。
参考 半影月食状態の月
なお今年の10月29日(日)明け方には「部分月食」が起こります。
5月の満月、英語で”Flower Moon”
農事暦における満月の呼び方
アメリカの先住民は季節を把握するために、各月に見られる満月に名前を、動物や植物、季節のイベントなど実に様々につけていました。
農事暦(The Old Farmer's Almanac)によると、5月の満月の代表的な呼び方に「フラワームーン(Flower Moon/花月)」という名前があるそうです。
満月とは
太陽、月、地球の位置関係
満月の瞬間がいつになるのかは、太陽・地球・月の位置関係によって計算ができます。
地球から見て、太陽の方向と月の方向の差(黄経差)が0度の瞬間が朔(新月)、90度の瞬間が上弦(半月)、180度の瞬間が望(満月)、270度の瞬間が下弦(半月)と定義されていて、およそ1か月弱で1周します。
つまり満月は、地球から見て太陽と月がほぼ正反対の方向にならぶ瞬間(太陽、地球、月の順に、ほぼ一直線にならぶ瞬間)を指します。
この位置関係の変化によって、地球から見ると月に太陽光が当たっている部分が変わるため、三日月や上弦、満月、下弦など、満ち欠けが移り変わっていくことになります。
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
参考資料など
The Old Farmers' Almanac
国立天文台「ほしぞら情報」
国立天文台「暦計算室」
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