台風2号 先島諸島には明日最接近 前線活発化で本州も大雨のおそれ

ウェザーニュース

5月31日(水)9時現在、大型で強い台風2号（マーワー）は沖縄の南の海上をゆっくりと北上しています。宮古島や石垣島など先島諸島が風速15m/s以上の強風域に入っています。

今後もゆっくりと北上し、先島諸島には明日6月1日(木)頃、沖縄本島には2日(金)頃に最も近づく見込みです。動きが遅いことで沖縄では大雨や暴風、高波などの影響が長く続くおそれがあります。

▼台風2号　5月31日(水)9時
　中心位置　　　沖縄の南
　大きさ階級　　大型
　強さ階級　　　強い
　移動　　　　　北　ゆっくり
　中心気圧　　　965 hPa
　最大風速　　　35 m/s (中心付近)
　最大瞬間風速　50 m/s

夕方以降は先島諸島で本格的な荒天に

31日(水)深夜の雨と風の予想

沖縄の先島諸島にはすでに台風本体の外側の雲がかかってきました。風と波が少しずつ強まっていて、今日9時40分までの最大瞬間風速は石垣空港で24.2m/s、宮古島で21.8m/sを観測。宮古島地方と石垣島地方、与那国島地方には波浪警報が発表されています。

今日の夕方以降は台風の周囲を取り巻く活発な雨雲が先島諸島を中心にかかり、平均風速が20m/sを超えるような領域に入る見込みです。本格的に雨や風が強まり荒天となるので警戒が必要です。

台風の動きが遅いため、大雨や暴風、高波が少なくとも数日は継続するとみられます。風雨が強い時は無理な外出をせず、安全な所で過ごすようにしてください。

週末以降は速度の誤差拡大

参考　世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果

この図の1つ1つの丸は世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果をあらわします。アンサンブル予報という手法の過程で得られるもの（メンバー）で、想定される進路にはかなりの幅があるということをイメージするために掲載しています。

紫色で示した6月1日(木)までは、丸のばらつきが比較的小さく、進路の確実性が高いと考えられます。ただ、黄色で示した2日(金)になると北東方向へのばらつきが現れ、水色で示した3日(土)はそれがさらに拡大する状況です。

4日(日)以降の予報円が大きくなっているのは、主に速度の違いを表していると考えられます。引き続き最新の台風情報をご確認ください。

梅雨前線が活発になり西日本、東日本で大雨

2日(金)朝の雨雲の予想

台風から離れた西日本や東日本でも大雨に注意が必要です。特に明後日6月2日(金)は上空の気圧の谷が近づく影響で、梅雨前線が北上する予想となっています。

台風周辺の湿った空気が前線に向かって次々に流れ込むため、活動が活発になる見込みです。全国の広い範囲で雨が予想され、西日本、東日本では激しい雨が降って大雨となるおそれがあります。

道路冠水や河川の増水、土砂災害などの危険性が高まりますので、最新の情報を確認の上、早めの警戒が必要です。

台風の暴風域に入る確率

120時間以内に台風の暴風域に入る確率は以下の通りです。（気象庁）
　奄美地方　　　　　　93 %
　沖縄本島地方　　　　99 %
　　本島北部・中南部　99 %
　　慶良間・粟国諸島　98 %
　　久米島　　　　　　89 %
　大東島地方　　　　　25 %
　宮古島地方　　　　　98 %
　八重山地方　　　　　58 %
　　石垣島地方　　　　58 %

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風2号の名前「マーワー（Mawar）」はマレーシアが提案した名称で、マレー語の「ばら」を意味する語からとられています。