午後は近畿から東海で大雨に警戒 線状降水帯形成で雨量増加も
ウェザーニュース / 2023年6月2日 10時30分
今日2日(金)は活発な梅雨前線の影響で雨が強まり、四国では線状降水帯が形成されました。午後は近畿から東海を中心に雨雲が発達しやすく、大雨災害の発生に警戒が必要です。
四国では3時間で200mm超の雨を観測
台風2号周辺の非常に湿った空気が、南寄りの風によって梅雨前線に次々と送り込まれ、前線周辺では雨雲が発達しています。8時過ぎには四国の太平洋側に線状降水帯が形成され、高知県土佐清水市・三崎では8時52分までの1時間に93.0mmの猛烈な雨を観測し、3時間では200mmを超えました。
また、近畿から東海にかけても一部で1時間に30mmを超えるような激しい雨が降っています。10時15分の時点で18の府県に大雨警報が発表されており、高知県、愛媛県、徳島県、奈良県、兵庫県、大阪府には土砂災害警戒情報も発表中です。
四国の沿岸部で風の流れが大きく変化
雨雲と上空の風の解析
雨雲レーダーと上空の風の解析を見ると、白いラインで表現された上空の風の流れは、四国の南から強く吹き付けていて、それが沿岸部で急速に弱まっていることが示されています。
強い風で運ばれてきた水蒸気が、「沿岸前線」と呼ばれる局地的な前線付近で雨雲となって急発達し、線状降水帯を形成したと考えられます。
こうした沿岸前線はゆっくりと南東に進む見込みで、四国では昼過ぎにかけて非常に激しい雨に警戒が必要です。
雨量の増加で災害の危険性が高まる
3日(土)昼までの24時間予想積算雨量
西日本では今夜にかけて、東日本では明日3日(土)の午前中にかけて断続的に活発な雨雲が通過し、局地的には1時間に50mmを超えるような非常に激しい雨の降る可能性があります。
明日3日(土)昼までの24時間雨量は、静岡県の山沿いで300mm以上、長野県や山梨県の南部などで200mm以上の予想です。四国から紀伊半島ではすでに降りはじめからの雨量が200~300mmとなっており、総雨量は多い所で400mm前後に達する所があるとみられます。
短時間の激しい雨による道路冠水や、総雨量の増加による土砂災害、河川の増水などのおそれがありますので、警戒が必要です。
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