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週刊地震情報 2023.7.2 日本海の深発地震で震度3 異常震域が現れる

ウェザーニュース / 2023年7月2日 10時20分

ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると少ない水準です。特に地震活動が集中している所はみられませんでした。

震度3以上の地震は2回発生しています。(6月26日~7月2日10時の集計)

国内:日本海でM6.3の深発地震

日本海北部の地震

6月28日(水)8時38分頃、日本海北部を震源とするマグニチュード6.3、深さ518kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道浦幌町で最大震度3、北海道から東北の太平洋側で震度1~2の揺れを観測しています。

日本海北部を震源とする深発地震で、震度3の揺れを観測するのは、2013年9月以来、約10年ぶりです。

この地震では震央に近い日本海側では震度1以上の揺れを観測した所がほとんどなく、太平洋側で揺れが大きくなる、いわゆる「異常震域」の震度分布が現れました。

異常震域とは?

異常震域の仕組み

今回の地震は、地下の非常に深い所に沈み込んだ太平洋プレートで発生した深発地震とみられます。

震源の浅い地震では、震央から同心円状に揺れの強い地域が分布しますが、深発地震では沈み込んだプレートに沿って強い揺れが伝わり、プレート境界に近い遠方で揺れが大きくなる現象がみられることがあり、これを「異常震域」といいます。震央の近傍では揺れが小さくても、遠方に強い揺れが伝わることがあるため注意が必要です。

深発地震では津波の可能性は小さく、一般的に震源が100kmより深い地震ではほぼ津波の心配はないと考えられます。

日本海では数年に1度程度の割合で、今回と同じようなマグニチュード6クラスの深発地震が発生しています。最近では2021年の9月にマグニチュード6.1の地震が起きました。今回に比べて本州の近くで発生したため、北海道から関東にかけて太平洋側の広範囲で震度3を観測しています。

世界:インド洋でM5.8の地震

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は1回発生しました。最も大きなものは南太平洋・トンガの近海で発生したマグニチュード6.0です。

日本時間の7月1日(土)夕方にインド洋でマグニチュード5.8、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。陸地から離れた所の地震のため、揺れによる影響は出ていません。

今回の震源はプレート境界からは離れており、インド・オーストラリアプレート内部で起きた地震とみられます。似たようなタイプの地震は時々発生していて、2014年には今回よりも南側を震源とするマグニチュード6.5の地震が起きています。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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