福岡・佐賀で線状降水帯による大雨 災害発生に厳重警戒
ウェザーニュース / 2023年7月10日 4時50分
九州北部地方では雨が降り続き、大雨災害発生の危険性が高まっています。
福岡管区気象台は3時09分に福岡県福岡地方を対象に、佐賀地方気象台は4時39分に佐賀県南部・北部を対象に、線状降水帯による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いているとして「顕著な大雨に関する情報」を発表しました。
土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫等に警戒してください。
逃げ遅れないよう避難の判断を
九州北部地方では非常に激しい雨が降り続き、多いところでは3時間に150mm前後の雨が降っているとみられ、土砂災害や河川の氾濫が発生するおそれが急激に高まっています。
崖や川の近くなど、危険な場所にいる方は、地元市町村から発令されている避難情報に従い、直ちに適切な避難行動をとってください。
周りの状況を確認し、避難場所への避難が危険な場合は、少しでも崖や沢から離れた建物や、少しでも浸水しにくい高い場所に移動するなど、身の安全を確保してください。
今後、急激に状況が悪化するおそれもあります。少しでも危険を感じた場合には、避難情報が出ていなくても自ら安全な場所へ移動する判断をしてください。
「顕著な大雨に関する情報」とは
顕著な大雨に関する情報とは、大雨による災害発生の危険度が急激に高まっている中で、線状の降水帯により非常に激しい雨が同じ場所で降り続いている状況を「線状降水帯」というキーワードを使って解説する情報です。
線状降水帯による大雨が、災害発生の危険度の高まりにつながるものとして社会に浸透しつつあるため、危機感を伝えるために2021年から運用が始まりました。
情報が発表された地域の周辺では危険が迫っているため、地元の自治体が発表する避難情報などを確認して、速やかに適切な行動をとるようにしてください。
なお気象庁によると、過去のデータを用いたシミュレーションの結果、この「顕著な大雨に関する情報」は1年間に全国で約10〜20事例程度の発表が想定されるとのことです。発表の頻度は特別警報と比べて多いものの、当該の地域にとっては数年に一度あるかないかの大雨ですので、決して油断をしないようにしてください。
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