キャンプなどのアウトドア、⾍よけ剤で⼤丈夫? 危険なマダニやツツガムシへの効果は
ウェザーニュース / 2023年8月17日 5時10分
蚊の対策に⾍よけ剤を使⽤しますが、ブユ(ブヨ・ブト)やアブ、危険なマダニやツツガムシ対策はどうしたらよいのでしょうか?
夏のアウトドアで気をつけたい害⾍とは
夏休みになり、⼭でキャンプや川遊びなどアウトドアに出かける機会が増えます。蚊以外にも夏のアウトドアではブユやアブ、危険な害⾍マダニやツツガムシにも気をつける必要があります。⾍ケア⽤品最⼤⼿のアース製薬に対策⽅法を教えていただきましょう。
「⼭や川などに出かける機会の多いこの季節、蚊だけでなくブユやアブ、そして危険なマダニやツツガムシにも注意が必要です。ブユの成⾍は体⻑2〜5mmのハエに似た⼩さな⾍です。アブの成⾍は種類にもよりますが、体⻑は10mm前後〜15mm前後と少し⼤きめのハエの仲間です。
ブユに刺された場合、点状の出⾎や内出⾎が残ることがあり、個⼈差はありますが強いかゆみや腫れなどが続くことがあります。アブに咬まれた場合も激しい痛みを⽣じます。
マダニに⽤⼼しなければならないのは、SFTS(重症熱性⾎⼩板減少症候群)や⽇本紅斑熱、ダニ媒介性脳症やライム病だけでなく、今年は国内初の『オズウイルス感染症』の症例もニュースになるなど、これらの感染症を媒介する可能性があるからです。
SFTSはウイルスによるダニ媒介性感染症で、⽇本では2013年に確認されています。マダニからもSFTSウイルスが発⾒され全国的に被害が拡⼤しており、マダニの危険は⾝近に迫っています。
マダニは⽬に⾒える⼤きさのダニで、吸⾎源であるシカやイノシシなど野⽣⽣物が出る環境に多く⽣息していますが、⺠家の裏庭や裏⼭、畑など⾝近な草むらにも⽣息しています。
吸⾎前のマダニは成⾍で3〜4mmもありますが、吸⾎後は約1cmもの⼤きさになります」(アース製薬)
もう⼀つ注意しておく必要があるのが、「ツツガムシ」というダニの⼀種だそうです。
北海道や沖縄など⼀部の地域を除いて全国で⽣息し、遭遇しやすい場所は、野⼭や河川などです。ツツガムシの被害は、ツツガムシが幼⾍の時期である春から初夏、秋から冬にかけて発⽣します。
わずか体⻑が約0.2mmの幼⾍が⼈や動物に吸着し組織液を吸う際に⼈や動物を刺します。わずかな体⻑から⾁眼で⾒ることは困難であること、吸⾎ではなく体液を何時間もかけ
て吸うので、痛みや痒みはほとんどないことから吸着されても気づかない事が多いです。
ツツガムシ病の病原体『つつが⾍病リケッチア』を保有する有毒なツツガムシに刺された場合は、5〜14⽇後に⾷欲不振、発熱など⾵邪のような症状が出ます。刺し⼝が腫れ、発疹が顔や胴体に現れるので、刺し⼝のようなものがあり、このような症状が出た場合は、早期に医師の診察を受けてください。
ツツガムシ病には毎年全国で数百⼈が感染し、重症になると肺炎や脳炎症状を引き起こし、最悪の場合は死にいたることもあります。病原体を保有しないツツガムシに刺された場合は、⾚くなっても数⽇後には跡が消えますが、春や秋にハイキングなどのレジャーを楽しんでいる時には注意が必要です」(アース製薬)
普段使っている⾍よけ剤は有効?
アウトドアは楽しみたいですが、ブユやアブ、マダニやツツガムシの被害にあうのは避けたいものです。普段使っている⾍よけ剤は使えるのでしょうか。
「蚊だけでなくブユやアブ、マダニについても、⻑袖・⻑ズボンを着⽤し、⾸にはスカーフやタオルなどを巻き肌を露出しないようにして、できるだけ⽩っぽい服装を⼼がけでください。
また、⾍よけ剤はパッケージの裏⾯に記載されている適⽤害⾍を確認して使⽤してください。ブユやアブ、マダニなどが適用害虫に含まれる虫除け剤もあります。さらに、⾍よけ剤を使⽤する場合は塗り⽅も⼤切です」(アース製薬)
効果的な⾍よけの使い⽅
⾍よけ剤の正しい使い⽅を教えてください。
「基本的なことですが、パッケージにある使い⽅をしっかり守ることです。
蚊などの吸⾎害⾍は⼈間や動物が発する⼆酸化炭素や、体温などを認識して、吸⾎源を感知しますが、⾍よけ剤の有効成分は感知能⼒を撹乱し、吸⾎⾏動を阻⽌する効果を持っています」(アース製薬)
⾍よけ剤のにおいで寄せ付けないわけではないのですね。そのほかにもいくつかポイントがあります。
「露出したお肌にムラができないように塗り広げることです。⼩さなお⼦さんに塗ってあげる時や顔や⾸筋に塗る時は、⼿のひらにスプレーをしてから塗り広げましょう。また、⽇焼け⽌めと併⽤する場合は、最後に⾍よけ剤を塗ります。
⾍よけ剤はスプレータイプやジェルタイプ、シートタイプなど様々な剤型がありますので、使⽤シーンによって使い分けてください。適⽤害⾍や使⽤⽅法をよく確認して選び、正しくお使いください」(アース製薬)
アウトドアや草むら近くの屋外作業などでは、肌の露出をなるべく避けるのが基本です。虫除け剤も上手に活用し、しっかり対策していきましょう。
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