週刊地震情報 2023.10.22 宮古島近海でM6.0の地震 2年前にも同じような地震が発生

ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、前週とほぼ同じ水準です。

地震が特に集中している所はなく、北海道から沖縄にかけて満遍なく震源が分布しています。震度3以上の地震は2回発生しました。（10月16日～22日10時の集計）

国内：宮古島近海でM6.0　最大震度4

宮古島近海の地震

16日(月)19時42分頃、宮古島近海を震源とするマグニチュード6.0、深さ33kmと推定される地震が発生しました。この地震で沖縄県宮古島市で最大震度4を観測、先島諸島の広い範囲や沖縄本島の一部で震度1以上の揺れに見舞われました。

宮古島近海の地震で震度4を観測するのは2021年12月以来で、地震のメカニズムは北東ー南西方向に張力軸を持つ正断層型と解析されています。

2021年12月の地震は今回の地震とほぼ同じ震源で、規模もマグニチュード6.1と変わらず、メカニズムも同じタイプでした。

南西諸島ではフィリピン海プレートが沈み込んでいますが、今回の震源はプレート境界よりも浅い所で発生しており、陸のプレート内部での活動と考えられます。

国内：津軽海峡で最大震度3の地震

津軽海峡の地震

19日(木)9時47分頃、津軽海峡を震源とするマグニチュード2.9、深さ11kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道函館市で最大震度3を観測しています。

津軽海峡を震源とする地震で震度3以上を観測するのは2008年以来15年ぶり、今回と同じような浅い震源の地震に限ると1982年以来41年ぶりです。

津軽海峡ではマグニチュード3前後の地震は時々発生し、1年に数回程度の頻度で震度1〜2程度の揺れを観測しています。過去にはマグニチュード5クラスも起きており、震度4以上の揺れを伴う可能性は考えられます。

世界：アリューシャン列島でM6.4の地震

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用／ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は1回発生しています。最も大きな地震はアリューシャン列島起きたマグニチュード6.4です。

日本時間の16日(月)の夜、アリューシャン列島近海を震源とするマグニチュード6.4、深さ約187kmと推定される地震が発生しました。

震源が深い、いわゆる深発地震だったため、地震の規模はやや大きかったものの、津波の発生はありませんでした。

アリューシャン列島では太平洋プレートが北米プレートに沈み込んでいて、大きな地震がしばしば発生しています。マグニチュード7を超えるような地震は比較的浅い震源が多く、今回のような深発地震ではマグニチュード6クラスが大半です。

参考資料など

※日本国内の震源･震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。