ヨーロッパに再び嵐 低気圧「Domingos」が接近し暴風や高波に

ウェザーニュース

「Ciarán」の脅威が去ったヨーロッパで再び嵐のおそれがあります。大西洋から低気圧「Domingos」が近づいていて、フランスやスペインの大西洋沿岸を中心に暴風や高波による影響が懸念されます。

中心気圧は960hPa台　強風や強雨の領域が広い

イギリスやフランスに荒天をもたらした低気圧「Ciarán(キアラン)」は北海をゆっくり北上中です。そして大西洋からは低気圧「Domingos(ドミンゴス)」が近づいてきました。イギリスに近づくに連れて急発達した「Ciarán」とは違い、「Domingos」はすでに勢力が強く、中心気圧は960hPa台まで低下しています。

「Domingos」は「Ciarán」に比べると中心気圧が高く強さが劣る一方で、強い雨や風の領域が広いことが特徴です。すでに東側に広がる活発な雨雲の帯がスペインやフランスの一部にかかり始めました。

スペインの沿岸部では10m超の高波も

低気圧の南側〜西側にかけて広大な強風エリアとなっていて、局地的には30m/sを超える暴風が予想されます。吹走距離(一定の風速・風向を持った風の吹く風域の長さ)が長いため、波を高くする効果が大きく、フランスやスペインの大西洋沿岸では顕著な高波が押し寄せる見込みです。

スペインの気象当局は最大で12mを超える高波となる可能性があり、波のエネルギーは「Ciarán」の時よりも大きいとしています。

沿岸部では高波によって浸水などが発生するおそれがあるとして、警戒を呼びかけています。