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湿度が低いと飛沫が大量飛散!? 再確認したいマスクの効果と咳エチケット

ウェザーニュース / 2023年11月24日 5時10分

ウェザーニュース

新型コロナウイルス感染症の第5類移行に伴い、マスク着用が「個人の判断に委ねることを基本」とされました。しかし、依然として収束には至らず、油断できない状況が続いています。さらに、例年12~3月のインフルエンザの流行もこれまでになく早まっています。

気温と湿度が下がる晩秋から冬場にかけては、もともと感染症が流行しやすい時期です。ここで再度おさえておきたい咳(せき)エチケットとマスクの効果について、横浜鶴見リハビリテーション病院(横浜市鶴見区)の吉田勝明院長に解説して頂きました。

湿度が低い時期は咳による飛沫が大量飛散

今年の秋は、新型コロナの第5類移行に加えて残暑が長く続いたこともあって、公共施設や交通機関などでもマスクを着用している人の比率は、以前に比べて下がっています。

インフルエンザの流行も懸念されるところですが、そもそも冬場に感染症の患者が増えるのはどのような理由によるのでしょうか。

「冬場は気温が下がることに加えて、湿度が低下し、空気の乾燥が感染症拡大の大きな原因のひとつです。

新型コロナ感染症もインフルエンザも、咳やくしゃみなどで発生する飛沫(ひまつ)に含まれるウイルスが感染拡大に拍車をかけます。近年は飛沫が空気中で微小化したエアロゾルの影響も指摘されています。

理化学研究所(理研)などの研究では、粒径50ミクロン(1ミクロン=1000分の1mm)以上の飛沫は、鼻腔や口腔に付着するため放散しませんが、より微小な20ミクロン以下の飛沫やエアロゾルは鼻腔や口腔に留まらずに、そのままのどや気管を通って体内に侵入してしまうという結果が得られています。

さらに、咳によって口から放出される飛沫の量を同じくして、湿度30・60・90%のそれぞれの飛沫とエアロゾルの飛散状況を再現したところ、飛沫は湿度が高いほど咳をした人の前に置いた机の上に落ちました。

しかし、湿度が低くなるに従って近くに落ちる飛沫の量は減り、そのぶん小さな飛沫となって空気中を漂う量が増えています。

つまり、これは空気が乾燥することによって飛沫の蒸発量が増え、エアロゾル化しやすくなることを示しています。咳をした人の飛沫が約1.8m離れた正面の人に届く割合は、湿度90%の場合は約2%でしたが、30%の場合は約6%。3倍の飛沫が到達してしまうことが明らかになっています」(吉田院長)

マスクで飛沫の飛散を7割以上抑えられる?

マスクの着用で飛沫の体内侵入や飛散は抑えられるのでしょうか。

「マスクは感染拡大を防ぐ対策として極めて有効だといえます。

通常の場合、マスクを着用せずに咳をすると、飛沫とエアロゾルは秒速10mで空気中に飛び散るとされています。しかし理研の調査では、不織布マスクで約8割、ポリエステル製手作りマスクでも約7割の飛散を抑制できていることがわかりました。

特に、不織布マスクのフィルター性能(不要物を通過させない効率)は高く、粒径50ミクロン以上の飛沫はほとんど通過しなかったそうです。これによって、飛沫がもとで発生する空気中のエアロゾルを抑制する効果も生じます。

一方でフェースシールドは、粒径50ミクロン以上の飛沫は付着するものの、粒径5~10ミクロンの飛沫はほとんどが横から漏れてしまい、小さな飛沫に対する防止効果がマスクよりも低いことが確認されました」(吉田院長)

油断せずに正しい感染症対策を

厚生労働省HPを参考に作成

マスク着用以外の有効な感染症対策にはどのようなものがありますか。

「マスクだけでは防ぎきれない微小な飛沫・エアロゾルの体内侵入を防ぐには、適切な換気や加湿が重要です。暖房を使用する機会が増えるこれからの季節は、窓を閉め切っていることも多いと思いますが、定期的な換気を心がけましょう。

暖房を効かせながら換気を行うには、対角線上に位置する2ヵ所のドアや窓を少し開けておくのが効果的です。窓を開けながら換気をする際は、室温18℃〜28℃、湿度40~60%という環境をキープできるようにしましょう」(吉田院長)

手洗いなどの基本的な対策も、改めて日常的に行うべき予防策として再確認しておきましょう。

「手洗いと咳エチケットの励行は、新型コロナウイルス感染症が第5類に移行したいまでも油断することなく、とても大切です。

手洗いの際には、忘れがちな手のしわや親指、手首の汚れもしっかりと落とすように心がけてください。手洗いの後は十分に水で流し、ペーパータオルや清潔なタオルでよく拭き取って乾かしましょう。タオルは共有せずに毎回タオルを交換するか、個人用タオルを利用してください。

咳エチケットとしては、まずマスクを着用し、鼻から顎までを覆って隙間がないように装着してください。マスクがないときはティッシュやハンカチで口・鼻を覆い、ティッシュはすぐゴミ箱に捨て、ハンカチはなるべく早く洗うようにしてください。

ティッシュやハンカチが間に合わない時は、つい手で覆いがちですが、手にウイルスが付着してドアノブなどを介して他の人に感染させる恐れがあります。袖や上着の内側を使って口・鼻を覆うほうが感染症予防には効果的です」(吉田院長)

インフルエンザや新型コロナなどの呼吸器症状を引き起こすウイルスは、乾燥と低温に強く、湿潤と高温に弱い傾向にあるといいます。同時流行も懸念される冬場に備え、マスクの着用、加湿と換気に加えて、手洗いと咳エチケットの励行を、改めて心がけるようにしましょう。


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