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温め効果が最も期待できる場所は? 知っておきたいカイロ活用術

ウェザーニュース / 2024年2月8日 9時0分

ウェザーニュース

冬の冷え対策に欠かせないカイロ。体の不調を予防するための上手な使い方を、冷えのエキスパートの医師とカイロメーカーに教えていただきます。

体が“冷え”てはいけない理由

寒い冬は、外出時だけでなく室内にいても冷えに悩まされる人が多いのではないでしょうか。カイロで冷え対策をしている人も増えているようです。

イシハラクリニック副院長・石原新菜先生は、「辛い“冷え”を、冬だからと我慢してしまうのはよくない」といいます。

「人の体は、一定の体温を保つことでうまく働くようにできています。体温が下がると血行が悪くなり、酵素の働きが悪くなるなどの影響があります。体温が1℃下がると、免疫力が30%、代謝が12%落ちるとされるほどです。

病気のリスクやむくみなどの不調につながるので、冬でも“体が冷える”ことは避けたいところです。体が冷えないようにするには、カイロを使う部位もポイントになります」(石原先生)

温めたいのはお腹!

カイロを使うとき、背中や靴の中、ポケットに入れるなど人によって様々ですが、どこに使うのがいいのでしょうか。

「最も温めたい場所は、お腹です。お腹は体の中心にあり、多くの臓器や血液が集まっています。血液は約45秒で体を一周するとされており、お腹を温めることで全身への効果が期待できます。

また、お腹には免疫に重要な役割を果たす腸もあり、感染症に用心したい冬は、お腹を冷やさないことが重要です」(石原先生)

下半身のケアも大事

もう1つ、カイロで温めたいのが下半身です。

「冷え対策としてお腹とともに大切なのが、首、手首、足首の『3つの首』です。そのうちの足首はカイロが使えて、下半身を温めるのに効果的です。

下半身はもともと心臓から遠く、重力がかかるために血液が戻りにくい部位です。血液を押し上げるサポートをしているのがふくらはぎの筋肉で、収縮と弛緩(しかん)を繰り返すことで、ポンプのように働いています。ところが、冬の寒さにより足元が冷えると筋肉がかたくなり、血液を戻す働きも悪くなってしまいます。特にデスクワークの人は冷えやすく、足元が冷えて上半身ばかりに血液が巡る『冷えのぼせ』になり、のぼせやほてり、イライラなどを引き起こしていることもあるのです。

そこで、衣服で冷えないようにするのに加えてカイロで温めると効果的です。タイツやスパッツの上から足の裏、ふくらはぎに貼るといいでしょう」(石原先生)

足をカイロなどで温めるのは、むくみ解消にも役立つといいます。

「さらに効果を上げたいのなら、筋トレもよいでしょう。前述したように、足の筋肉を動かすことは血行をよくして、体を温めるのに役立ちます。筋肉は熱を産生するため、筋肉量が多くなれば、体が冷えにくくなるのです。

手軽に取り組めて効果が高いのが、スクワットです。デスクワークが多い人なら、仕事の合間に、両足のかかとや、片足ずつひざを上げ下げするトレーニングをするのもアイデアです」(石原先生)

ひざ掛けやストールで覆う!?

カイロを上手に使うコツも教えていただきましょう。

「カイロには『衣服に貼るタイプ』『手に持つタイプ(貼らないタイプ)』のほか、靴下用や大きさなども様々なタイプがあるので、適当なものを選ぶのがコツです」とカイロの製造・販売を行っている日用品メーカーのエステーは言います。

「おすすめは、冷えが気になる部位など衣類の上から貼って、ひざ掛けや服、ストールなどで覆ってフタをすること。温まった熱を逃がさず、更に効果が高まります。ひざ掛けやストールの内側にカイロを貼ることもできます」(エステー)

冬の寒さはまだ続きそうです。カイロを上手に使ってポカポカの体で健康的に過ごしましょう。

※カイロは使用方法・使用上の注意を確認してお使いください。


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