花粉の季節に知りたい 正しい鼻のかみ方
ウェザーニュース / 2024年2月13日 14時0分
寒さや花粉で鼻をかむ機会も増える時期です。実は間違った方法で鼻をかむと、中耳炎など耳鼻科にかかる病気になるおそれがあります。大阪はびきの医療センター耳鼻咽喉・頭頸部外科の川島佳代子先生にお話を伺いました。
“片方ずつ”と“強くかみすぎない”
「鼻をかむときに意識して欲しいのは、
(1)ティッシュを鼻にあて、片方の鼻翼を押さえる。
(2)ゆっくりと鼻水を出す。
(3)次に反対の鼻翼を押さえ、同じように鼻水を出す。
(4)何度もこのような動作を左右交互に繰り返し、鼻水が残らないようにする
の4つです」(川島先生)
なぜ、このようなやりかたをするのでしょうか。
「診察室で鼻をかんでもらうと、年齢を問わず両鼻同時に強くかむ動作をする人が多いですが、それは危険です。鼓膜に強い圧力がかかってしまうからです。細菌やウイルスを介した鼻水が、耳管を通して中耳に送り込まれると耳痛や耳だれをおこす急性中耳炎になります。
また、まれに外リンパ廔(ろう)という病気を起こすことがあります。内耳のリンパ管の膜が圧力によって破れて、高度の難聴や激しい眩暈(めまい)を起こす病気です。この原因の1つは強く鼻をかむことです」(川島先生)
鼻をすするのは最悪
また、鼻水が多くない時や、手元にティッシュがない時などに、よく鼻をすすってしまいがちですが、これも良くないと川島先生は警鐘を鳴らします。
「鼻すすりは、耳と鼻をつなぐ耳管という管を経由して鼓膜に陰圧をかけることになり、鼓膜が中へ凹んでしまいます。それを繰り返すと、中耳に水がたまる滲出性中耳炎、鼓膜が凹んだままになる癒着性中耳炎、凹んだ鼓膜に耳垢が蓄積されてできる真珠腫性中耳炎などを起こします。真珠腫性中耳炎は、骨を溶かし難聴や眩暈などを起こすおそれがあります」(川島先生)
一部ではすでに花粉が飛び始めており、関東や近畿でもまもなく花粉シーズンとなるため鼻をかむ機会は引き続き多いでしょう。その時は正しい方法でかんでほしいと川島先生はいいます。
「ふだん患者さんを診ていると、鼻の正しいかみ方を知らない人が少なくありません。しかし、鼻をかむことは、炎症を抑え、アレルギー物質や細菌などを排泄するための重要な動作なので、正しいやり方で積極的にやってほしいと思います」(川島先生)
この記事に関連するニュース
-
副鼻腔炎の治療は進歩している(4)好酸球性副鼻腔炎は新薬の登場で再手術が減った
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月13日 9時26分
-
副鼻腔炎の治療は進歩している(1)慢性化して嗅覚が低下すると認知症リスクが高くなる
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月10日 9時26分
-
耳を気にする赤ちゃんを耳鼻科に連れて行ったら……まさかの診断名にほっこり
おたくま経済新聞 / 2024年9月9日 16時0分
-
パンサー尾形、6歳愛娘の“中耳炎”の症状快方に大喜び
Entame Plex / 2024年9月5日 18時0分
-
大正健康ナビ、9/4新着情報「鼻水が止まらない!」を公開!鼻水が出る原因、対処法、役割もあわせて解説
@Press / 2024年9月4日 11時0分
ランキング
-
1羽賀研二容疑者逮捕…タレント・暴力団幹部・司法書士を結んだ『接点』専門家が指摘する弘道会幹部の狙いは
東海テレビ / 2024年9月26日 21時3分
-
2「満足度No.1」10万円から 広告主に売り込み、消費者庁調査
共同通信 / 2024年9月26日 19時5分
-
3証拠捏造を断罪した無罪判決、捜査機関に衝撃広がる…静岡県警幹部「正直納得いかない」
読売新聞 / 2024年9月27日 0時56分
-
4孤立集落の住民ら、自衛隊ヘリで集団避難…土砂で寸断された道路に「地震の時よりひどい」
読売新聞 / 2024年9月26日 22時13分
-
5両陛下と愛子さま、能登豪雨被害のお見舞いを石川県知事に伝える
毎日新聞 / 2024年9月26日 18時53分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください