サラサラかネバネバか? 「花粉症」と「風邪」を見分けるポイント
ウェザーニュース / 2024年2月21日 5時10分
春の暖かさを感じる日が多くなってきましたが、スギ花粉が飛び始め早くも花粉症シーズンの到来です。
ウェザーニュースでは2月15〜16日に花粉の飛散状況に関するアンケート調査を実施しました。
結果を見ると、「けっこう感じる」と回答した人が東北〜九州にかけての全域で1割以上となるなど、全国的に花粉を感じる人が先週より増えていることがわかりました。
特に、関東ではすでに25%の人が「けっこう感じる」と回答しており、「ちょっと感じる」も含めると、9割近くの人が花粉を感じているようです。
![](http://smtgvs.cdn.weathernews.jp/s/topics/img/202402/202402140225_box_img0_A.jpg?1708354265)
一方で、1日の寒暖差の大きい今は、春風邪をひきやすい時季でもあります。くしゃみや鼻水などの鼻症状から始まる花粉症は、風邪と区別がつかないことも。
2つの違いについて、大阪はびきの医療センター耳鼻咽喉・頭頸部外科医務局長・主任部長の川島佳代子先生に教えていただきましょう。
早期対策が花粉症の重症化を防ぐ
毎年、花粉症シーズンになると「花粉症になったかと思ったら風邪で熱が出てきた」「風邪? それとも花粉症デビュー!?」ということはないでしょうか。
「花粉症とは、鼻や口などから花粉が体内に入り、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどのアレルギー反応を起こす病気です。一方で風邪は、ウイルスなどの感染によって起こり、薬もセルフケアも異なります。
花粉症の症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまりが3大症状とされていますが、目のかゆみや喉のかゆみ、咳なども辛いもの。さらに重症化すると頭痛を起こしたり、睡眠の質の低下、仕事や勉学の効率が低下するなど日々の生活に悪影響を及ぼします。
花粉症は、花粉を体内に入れないようすることが、重症化を防ぐのに有効です」(川島先生)
鼻水の状態がポイント? 花粉症と風邪の見分け方
![](https://smtgvs.cdn.weathernews.jp/s/topics/img/202402/202402140225_box_img2_A.jpg?1708354265)
花粉症と風邪の初期症状は似ているものですが、違いもあるといいます。
「比較的わかりやすいのは、鼻水の状態です。花粉症では、サラサラした鼻水が出てきます。水っぽく垂れやすい状態です。
風邪の鼻水は、ごく初期は透明でサラサラしていることもありますが、ネバネバして黄色っぽかったり、緑色など色がついていることも多く、臭いがある場合もあります。また、風邪の進行とともに鼻水の状態や色が変わっていきます。
鼻以外の症状は、花粉症では目のかゆみや充血、痰の絡まない乾いた咳、喉のかゆみやいがらっぽさなどがあります。
一方の風邪では、喉の痛みや体のだるさ、発熱、頭痛などの症状が進行とともに現れます。
症状の出方や期間にも違いがあります。花粉症の症状の強さは、花粉の飛散量の違いから1日のなかで変化があります。雨など天気の影響も受けます。
また、症状が出る期間にも違いがあり、花粉症は花粉の飛散する長期間続くのに対し、風邪は数日でよくなります」(川島先生)
他にも気になる感染症があります。
「インフルエンザや新型コロナウイルス感染症です。インフルエンザは、比較的急速に38度以上の発熱があり、咳や喉の痛み、頭痛、筋肉痛、全身のだるさなども伴います。新型コロナウイルス感染症についても引き続き油断はできませんが、初期症状は頭痛や発熱、咳などで、花粉症や風邪と区別するのは難しいといえます」(川島先生)
急に花粉症を発症することも
原因がわからないままに風邪薬を飲んでもよいのでしょうか。
「前述したように、アレルギー反応で起こる花粉症と、ウイルスなどの感染で起こる風邪は異なる病気です。自覚症状が似ていても薬は異なります。
例えば鼻症状に効能がある風邪薬を服用した場合、花粉症の鼻症状にもある程度の効果はあります。しかし、風邪薬は長期にわたって服用するものではありません。長引く場合は花粉症の可能性を考え、病院を受診した方がいいでしょう。
昨年まで大丈夫でも、急に花粉症を発症することもあります。これは、花粉が体内に侵入したときに免疫システムによって作られるIgE抗体が、少しずつ体内に蓄積していて、今年発症するレベルに達してしまったということです。
風邪かなと迷ったときには、病院を受診して原因とつきとめ、正しい治療・対策を取るようにしてください」(川島先生)
これから本格的な花粉症シーズンを迎えます。体調の変化に注意して、少しでも健やかに過ごせるようにしましょう。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「コロナと夏かぜ流行中」何が起きているのか ワクチンを打っている人、打ってない人の違い
東洋経済オンライン / 2024年7月26日 8時10分
-
新型コロナ患者数は10週連続で増加中 “自分は熱中症”と検査拒否…認めたくないのは経済的な理由も【Nスタ解説】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月24日 20時49分
-
【女医のお部屋】感染者増加の溶連菌の予防&治療法 呼吸器内科医の佐藤留美先生レクチャー
東スポWEB / 2024年7月21日 10時36分
-
「手足口病」が全国で流行 子どもが感染した場合の症状は? 大人にもうつる? 注意点&対処法を医師に聞く
オトナンサー / 2024年7月18日 7時10分
-
「犬吸い」「猫吸い」は愛情表現だと考える人の盲点 専門家が「おすすめできない」と話す理由とは
東洋経済オンライン / 2024年7月10日 13時0分
ランキング
-
1小5が校外行事で意識不明 頭蓋骨骨折、2段ベッドから転落か
毎日新聞 / 2024年7月26日 21時57分
-
2東京や大阪など35都府県に熱中症警戒アラート<br>今日27日(土)対象
ウェザーニュース / 2024年7月27日 7時0分
-
3「海自逮捕」防衛相報告資料に記載=次官に口頭で説明―不正受給
時事通信 / 2024年7月26日 22時19分
-
4「夏はうつ状態になるリスクが潜んでいる」食欲低下に不眠…一見似ている「夏バテ」と「夏うつ」を見分ける方法
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月27日 7時5分
-
5ペットボトル収集車から遺体で見つかった男性 買い取り業者の47歳社員と判明 積み込み作業中に誤って巻き込まれたか
CBCテレビ / 2024年7月26日 20時14分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)