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手洗い方法の違いでお弁当の菌が大幅増殖!? 調理前の正しい手洗い法

ウェザーニュース / 2024年4月15日 5時10分

ウェザーニュース

新入学や新学期、行楽シーズン、春の運動会など、お弁当をつくる機会が増えてきます。と同時にこれからは気温も上がり、食品に付いた雑菌の増殖による食中毒のリスクも高まってきます。

お弁当は作ってから時間を置いて食べるという性質上、食中毒にはいっそう気を付ける必要があります。そこで、お弁当作りの際に食中毒を防止する手洗いの仕方について、エフコープ生活協同組合機関運営・広報部の光安さんに伺いました。

素手で扱うお弁当のおかずで調査

「お弁当に入れるものとして加熱調理したものは除き、素手で調理してお弁当に詰めることが多いりんご、ゆで卵、ミニトマトを選びました。

これらのおかずを、水だけで洗った手で調理した場合と、衛生的に洗った手で調理した場合で菌数の変化を調査しました」(光安さん)

【検査方法】
以下の条件で実験し、6時間後の菌数を計測調査

▼調理前の手洗い方法
・水洗いだけ:手を10秒ほど水で洗い流してタオルで水分を拭き取る
・しっかり手洗い:ハンドソープを使って、洗い残しに注意し、30秒間すすぐ。その後ペーパータオルで拭き取る

▼りんご・ゆで卵・ミニとまとの調理方法
・りんご:ウサギ型に飾り切り
・ゆで卵:素手で殻をむき、半分に切る
・ミニトマト:へたをとって水洗い

▼調理後の保存方法
それぞれ弁当箱に入れて常温(約25℃)で保存。6時間後の数値を計測

6時間後の結果は?

「どちらの手洗いでも6時間後はすべての食材で菌の付着が確認されましたが、水洗いだけの手で調理した場合は、菌の繁殖が多くなっています。

特に、ゆで卵は菌数の差がはっきりと表れました。これは、調理の際に皮をむく作業があり、手で触れる時間が最も長かったからだと思われます。

調査結果からもわかるように、水洗いしただけの手では食材に菌が付着してしまいます。

手を洗う際には、石鹸などで洗ってしっかりすすいだら、きれいなタオルかペーパータオルで水分を拭き取り、消毒用アルコールで除菌するようにしてください」(光安さん)

お弁当作りによる食中毒を予防するために

農林水産省では、食中毒を防いでお弁当を安全に美味しく食べるためには「つけない」「ふやさない」「やっつける」としています。

▼「つけない」
手はきれいに洗い、手や指に傷がある場合は、その傷に黄色ブドウ球菌が多く付着するため調理用の手袋をすること。調理器具やお弁当箱、シリコンカップは清潔を保つ。お弁当箱にパッキンがあるものは外してきれいに洗い、十分乾かす。野菜や果物、魚介類は流水を使ってよく洗う。

▼「ふやさない」
菌の増殖を促進するおかずの水分はよく切る。水分がもともと少ない揚げ物などを選ぶ。ごはんやおかずは温かいうちに詰めてしまうと蒸気がこもって水分となり傷みが出るので冷やしてから詰める。作り置きのおかずは必ず十分な再加熱を。

▼「やっつける」
おかずは中心部までしっかり加熱。普段は加熱しないかまぼごなどもできるだけ加熱する。卵焼きやゆで卵も半熟ではなく完全に固まるまで加熱。

彩りも豊かで好きなものを詰められる自作のお弁当は格別です。せっかくのお弁当で食中毒にならないよう、これらのルールを守って安心していただけるようにしましょう。

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