17日に大規模噴火のインドネシア火山 火山ガスはマレーシア方面にも
ウェザーニュース / 2024年4月20日 13時20分
今月17日(水)夜に大規模な噴火を起こしたインドネシアのルアング火山。今日20日(土)現在も噴煙を上げていますが、噴火の勢いは弱くなりました。
17日の噴火では火山灰だけでなく多量の火山ガスも放出され、人工衛星からはマレーシア方面にまで拡散している様子が検出されています。
およそ22年ぶりの強い噴火
![](http://smtgvs.cdn.weathernews.jp/s/topics/img/202404/202404190085_box_img0_A.gif?1713360189)
ルアング火山(Ruang /標高725m)は、インドネシアのサンギヘ諸島にある火山島です。2002年9月には約2万mにまで噴煙を上げる強い噴火が起こっていました。
17日(水)の噴火では、気象衛星ひまわり9号からの観測で噴煙が対流圏界面付近の高度1万9000mに達したと解析されています。その後もセレベス海などに火山灰が滞留している様子が気象衛星からも解析されていましたが、昨日19日(金)頃には衛星からはほとんど見られなくなりました。
火山ガスは遙か西まで拡散か
固体の火山灰は既に降下して大気中の濃度が薄まっていますが、火山ガスは引き続き人工衛星からも観測できています。
米国の人工衛星Suomi NPPやヨーロッパの人工衛星Sentinel-5Pなどが監視している二酸化硫黄(SO2)の観測結果をみると、18日、19日と順に西に薄まりながら拡散している様子が確認出来ます。
二酸化硫黄は空気よりも重い気体ですので、大気下層の風に乗って移動しているものとみられます。観測結果をみると、火口から東と西に分かれて流れていて、東側にはさほど広がっていないものの、西側はカリマンタン島の北部を通って、マレー半島・マラッカ海峡・スマトラ島付近にまで達していることがわかります。
火山灰と違って航空機の運航等への支障はありませんが、腐卵臭がしたり、光化学反応によりPM2.5が増加することもあります。高濃度のまま日本の方面に流れてくる可能性は低いものの、風向きによっては南シナ海西部を北上することも考えられるため、引き続き監視を継続します。
画像出典
NASA WORLDVIEW(ウェザーニュース加工)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
桜島で爆発的噴火 噴煙900m ことし21回目
MBC南日本放送 / 2024年7月5日 0時13分
-
中国のロケット部品が村落に直撃...SNSで緊迫の瞬間が拡散
ニューズウィーク日本版 / 2024年6月28日 12時10分
-
毎日約2,000人の5歳未満児、大気汚染で死亡~死亡リスク要因2位に、新報告書指摘【プレスリリース】
PR TIMES / 2024年6月19日 11時45分
-
GHG排出量を衛星画像で解析するMomentick社との実証実験の開始
PR TIMES / 2024年6月12日 16時45分
-
「金星」の火山が1990年代に噴火した新たな証拠を発見! 確認されれば太陽系3例目の天体に
sorae.jp / 2024年6月8日 18時15分
ランキング
-
1【都知事選】「石丸2位」の衝撃!Xトレンド入り「マジか」「ネットが力を」「かなりの力」驚き
日刊スポーツ / 2024年7月7日 20時31分
-
2石丸伸二氏「国政も選択肢」=広島1区に言及―都知事選
時事通信 / 2024年7月7日 21時56分
-
3都知事選で3選確実の小池百合子氏「東京大改革をバージョンアップさせる」…支援者ら前にあいさつ
読売新聞 / 2024年7月7日 20時30分
-
4都議補選で自民党は2勝6敗、勝敗ライン4大きく下回る…萩生田前政調会長の地元・八王子も落とす
読売新聞 / 2024年7月8日 1時57分
-
5円安・物価高の一因「異次元緩和」の後処理策「資産課税くらいやらないと」 石川和男が指摘
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年7月7日 9時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)