皮がめくれているのはOK? 美味しい新じゃがの選び方
ウェザーニュース / 2024年5月14日 5時10分
新鮮な新じゃがいもが店頭に並ぶ時季になりました。品種にかかわりなく、今の時季に収穫され、掘り立てのまま出荷されたものが新じゃがいもと呼ばれます。
そこで今の時季ならではの新じゃがいもの選び方を、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。
完熟前のフレッシュさが特徴
じゃがいもは冬に植え付けて春に収穫するものと、春に植え付けて秋に収穫するものがあります。
「春に収穫するものは長崎県や鹿児島県などの九州が主要産地で、秋に収穫するものは北海道産が圧倒的です。今の時季出回っているのは、昨秋に収穫・貯蔵された、主に北海道産の通常のじゃがいもと、春収穫の主に九州産の新じゃがいもです。
通常のじゃがいもと新じゃがいもの違いは、通常のじゃがいもは葉と茎が黄色くなって、いもが完熟してから収穫し、収穫後は貯蔵して熟成させます。完熟なのでデンプンが多く含まれ、固いのが特徴です。
一方、新じゃがいもは、葉と茎がまだ緑色のうち、つまり完熟前に収穫して貯蔵することなくすぐ出荷します。そのため水分を多く含み、柔らかいのです」(吉田さん)
皮がめくれているぐらいがベスト
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今がまさに旬の、美味しい新じゃがいもの選び方を教えてもらいました。
「店頭の新じゃがいもを見てみると、皮が薄く、少しめくれているぐらいのものを見かけます。こういうものはもちろん皮ごと調理できますし、皮をむく場合でもタワシなどでこするとツルっときれいにむくことができます。
しかし、こうした薄い皮も収穫してから時間が経つと厚くなっていき、こすってもむきにくくなりますし、皮ごと調理すると少し気になる場合もあります。
そこで、まず皮の色が薄くて紙のように一部めくれているぐらいのものがおすすめです。
また、全体を見て丸みがあってあまりデコボコしていないもの、傷がなく大きすぎず、持った時に重量感を感じるものを選んでください。大きすぎるものは中が空洞の場合があります。
さらに、皮の色が緑色に変色していたり、発芽しているものは有毒物質ソラニンが含まれていますので、避けるようにしましょう」(吉田さん)
新じゃがいもならではのおすすめ調理法
新じゃがいもならではの特徴を活かした調理法があるそうです。
「新じゃがいもは、水分が多くて柔らかく、あっさりして香りが高い特徴があります。
そこで、皮付きを茹でて、味の主張の強いイカの塩辛や明太子、ベーコンなどと合わせると、いものあっさり感ととてもよく合います。
せん切りにして水にさらし、さっと炒めるとシャキシャキした歯応えを楽しむことができます。茹でてからつぶすと、通常のじゃがいもより粘りが出てまとまりやすいので、ハッシュドポテトや丸めて揚げるなどするとねっとりモチモチした食感が楽しめます」(吉田さん)
新じゃがいもには、体のエネルギーとなる炭水化物、美肌効果のあるビタミンCや高血圧予防にもなるカリウムなどが含まれています。
これから陽射しが強く暑くなる時季に向かいます。体力の消耗は熱中症にもつながりやすいので、新じゃがいもを上手に摂って栄養補給をしましょう。
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