週刊地震情報 2024.5.12 豊後水道で地震活動が続く M3.9で最大震度3の揺れ
ウェザーニュース / 2024年5月12日 10時20分
この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べるとやや少ない水準です。
今年になり大きな地震があった能登半島周辺と豊後水道で地震が目立ちます。震度3以上の地震は3回発生しました。(5月6日~5月12日10時の集計)
国内:豊後水道で震度3 4月以降6回目
豊後水道の地震
6日(月)0時50分頃、豊後水道を震源とするマグニチュード3.9、深さ37kmと推定される地震が発生しました。この地震で愛媛県宇和島市と高知県宿毛市で最大震度3を観測しました。
地震のメカニズムは北北西ー南南東方向に張力軸を持つ正断層型と解析されています。
豊後水道では4月17日にマグニチュード6.6の大きな地震が発生し、その後は地震活動が活発です。震度3以上の地震は本震を含むと6回目で、5月4日、6日と相次いで発生しました。しばらくは同程度の地震が発生しやすい状況が続くとみられます。
国内:京都府南部の地震で震度3
京都府南部の地震
11日(土)4時43分頃、京都府南部を震源とするマグニチュード3.4、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。この地震で京都市右京区で最大震度3を観測しました。
京都府南部を震源とする地震で震度3以上の揺れになるのは今年2月15日以来、約3か月ぶりです。
今回の地震の震源は2月に発生した地震に比べるとやや北東側に位置しています。この周辺では2001年にマグニチュード5.4のやや強い地震が発生し、最大震度4を観測しました。
知られている活断層が分布している領域ではないものの、マグニチュード4前後の地震はしばしば起きています。
世界:台湾付近でまた大きな余震
世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は2回発生しています。最も規模の大きな地震はインドネシアで発生したマグニチュード6.2です。
前週は活動が落ち着いていた台湾付近で、大きな余震が発生しました。6日(月)にマグニチュード5.6と5.4の地震が相次ぎ、10日(金)にはマグニチュード5.8の地震が起きています。
気象庁ではマグニチュード6.5と解析され、沖縄の先島諸島で若干の海面変動(微弱な津波)の可能性があるとして、津波予報を発表しました。
大きな被害を出した地震から1か月以上を経過していますが、マグニチュード5クラスの地震が立て続けに発生したことから、まだ油断できない状況と言えそうです。
出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。
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