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活動時期のピーク!?問合せが昨年の17倍、スーパートコジラミの脅威

ウェザーニュース / 2024年5月29日 5時15分

ウェザーニュース

今、世界中で大量発生が問題となっているのがスーパートコジラミです。日本でも、虫ケア用品最大手のアース製薬へのトコジラミに関する問い合わせは「今年3月は301件と、昨年同月に比べ約17倍」にもなるといいます。

「海外と国内で人の往来が増えている他、海外の荷物に紛れ込んだり、様々なルートで日本に持ち込まれる可能性があり、被害は今後も増えていくことが予想されます。繁殖力が高いため、家に持ち帰ってしまうと駆除が大変です」(アース製薬)

気づかぬうちに家に持ち込んだり、繁殖させないよう、正しい知識を持ちたいものですね。

従来の薬剤に1000倍の耐性!?

トコジラミは、別名ナンキンムシと呼ばれ、昔から人々が悩まされてきた存在です。

ウェザーニュースで、トコジラミ(ナンキンムシ)を知っているかアンケート調査を実施したところ、「見たことがないけど知っている」という回答が全体の7割以上を占める結果となりました。

また、年代別で詳しく見ると、10代の約5割が「知らない」と回答しており、若い世代にはあまり知られていないようです。

なぜ今、トコジラミが脅威となっているのでしょうか。

「従来のピレスロイド系の薬剤に抵抗性のあるスーパートコジラミが増えているからです。何と1000倍以上の耐性を持つとも言われています」

トコジラミに刺されると夜も眠れなくなるほどのかゆみが生じます。

「トコジラミはカメムシの仲間で、幼虫から成虫まで吸血します。幼虫は1〜4mm程度の大きさで乳白色、成虫は5〜8mm程度の大きさで赤褐色。目で確認することができます。

細い管状の口を持ち、皮膚を突き刺して吸血するのです。吸血する際に血が固まらないよう唾液を注入しますが、アレルギー成分が含まれており、激しいかゆみや腫れ、発疹が生じます。

刺されやすい部位は、手足や首などの肌を露出している部分です。すぐにかゆみなどの症状が出るとは限らず、人によっては数日後に現れることもあります」

脅威の繁殖力

トコジラミは荷物などに潜み、人とともに移動して拡がります。

「トコジラミの雌は、1日3〜6個ペース、生涯で約500個もの卵を産みます。

また、気温25℃くらいを好み、春から夏にかけて活動のピークを迎えます。繁殖力が高いため、家に持ち帰ってしまうと駆除が大変です」

旅先で注意したい場所?対策は!?

トコジラミは、英語でBedbug(ベッドの虫)ですが、実際にベッドなどに潜んでいることが多いのです。

「ベッドのほか、床や壁の隙間、段ボールなどに潜んでいます。『暗くて血を吸いに行きやすい場所』『亀裂などの狭くて暗い場所』『布が重なった部分、継ぎ目』『暖かい場所』はトコジラミが好む環境ですので、特に注意してください」

「旅行や出張などで宿泊先についたら荷物や上着は一旦バスルームに置き、クローゼットやバッゲージスペース、ベッド周りなどをチェックするなどの対策をすると良いでしょう。

トコジラミそのものだけでなく、フンや汚れがないか注意します。トコジラミのフンには吸血した血が混ざるため、赤いフンや茶〜黒いシミが目印となります」

就寝時に刺されるのも避けたいものです。

「手など露出している部分が刺されやすいので、『対象害虫』にトコジラミのある虫よけ剤をムラなく塗りましょう。トコジラミは狭くて暗いところを好むので、明かりをつけたままアイマスクをして就寝するのも、被害に遭いにくくなるでしょう。

スーパートコジラミの存在により、駆除がより難しくなっています。スーパートコジラミまで駆除できる、有効成分『テネベナール(一般名:ブロフラニリド)』の記載のある駆除剤の使用をおすすめします。光や熱に強くて常温での揮発性が低く、薬剤の持続性が高い成分ですので、駆除することはもちろん、発生予防にもつながります。

帰宅時は、荷物や衣類にトコジラミが付着していないか確認してください」

トコジラミのかゆみは、人によっては眠れなくなったり、皮膚をかきむしったりしてしまうほど辛いといいます。増殖してからでは駆除が難しくなるため、早期発見・対策を心がけましょう。

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