上空の寒気の影響で大気不安定 東海や関東で激しい雷雨のおそれ
ウェザーニュース / 2024年6月2日 11時30分
上空にこの時期としては強い寒気を伴った低気圧が日本海をゆっくりと移動しています。大気の状態が不安定となり雨雲が急発達し、東北〜山陰の所々で雨が降り、局地的に激しい雨を降らせています。
今夜にかけて土砂降りの雨や落雷・突風・降ひょう等のおそれがあるため、晴れている所でも天気の急変にご注意ください。
この時期としては強い寒気が南下 午後は関東も雷雨に注意
日本海の上空には「寒冷渦」と呼ばれる寒気を伴った上空の低気圧があり、高度約5500mで−18〜−15℃のこの時期としては非常に強い寒気が本州付近にまで南下しています。一方、この寒冷渦に対応する地上の低気圧も日本海に存在し、地上付近では日射や南から引き込まれる暖かく湿った空気の影響で気温が20℃以上になっています。
このため上空と地上の気温差が大きくなることで大気の状態が非常に不安定となり、積乱雲の発達しやすい状況になっています。
山陰や近畿・中部地方では朝から一時的に土砂降りの雨となった所がありました。愛知県西尾市のアメダス一色では、9時30分までの1時間に35.5mmの激しい雨を観測しています。雨雲は停滞せずに東北東に移動しているため、激しい雨の降る時間は数十分以内の所が多くなっていますが、大気の不安定な状況は継続しているため、一旦雨がやんだ後も油断は出来ません。
また、午前中晴れている所では日照の影響で地上の気温が上がることで、上昇気流の影響で雨雲が発達しやすい環境になっています。早朝に近畿で、朝に東海で雨を降らせた雲は、午後には関東に進んでくるため雨雲が急発達する可能性があります。突然の激しい雨や、落雷、突風、降ひょう等に注意してください。道路の冠水や低地の浸水が発生する可能性もあるため、荒天の間はなるべく安全な屋内で過ごすようにしてください。
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