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夏場の食中毒予防テクニック 保冷剤はお弁当の上と下、どっちに置くのが効果的?

ウェザーニュース / 2024年7月16日 7時0分

ウェザーニュース

本格的な暑さがやってくる時季、気温が上がると注意しなければならないのが食中毒です。作ってすぐ食べる料理は良いのですが、食べるまでに時間があるお弁当の場合、特に食中毒には気をつける必要があります。

この時季、保冷剤を使う方も少なくありませんが、効果的な“保冷剤テクニック”があるそうです。

詳しい話を、エフコープ生活協同組合機関運営・広報部の光安さんに伺いました。

お弁当を包む物と保冷剤を調査

「食中毒は食品に菌が増殖することで発生するため、菌をつけた手袋で握ったおにぎりの菌の増殖を調査しました。調査は、お弁当を包む物と保冷剤の効果の2つで検証しました」(光安さん)

【調査方法】
菌液を塗布した手袋で握ったおにぎりを、35℃の環境下で6時間保存した後の菌数を計測調査。

▼調査1:ラップに包んだおにぎりを入れる物を変えて調査
(1)そのまま何も入れず
(2)保冷剤入りの保冷バッグに入れる
(3)保冷剤入りの布のお弁当袋に入れる

「おにぎりについた菌は時間の経過とともに増殖しました。最も菌が増えたのがラップに包んでそのままの物、次に保冷剤を入れた布のお弁当袋、最も菌の増殖が抑えられたのが保冷剤入りの保冷バッグでした。

保冷剤を使用した保冷バッグやお弁当袋では温度の上昇を抑制し、菌の増殖を抑える効果があることがわかりました。そして保冷バッグの方がより抑制効果が高いこともわかりました」(光安さん)

次に保冷剤を入れる位置で菌の増殖の抑制効果は変わるのか調査しました。

▼調査2:保冷バッグを使用し、保冷剤なしと保冷剤をおにぎりの上部、下部に入れて調査

(1)保冷剤なし
(2)保冷剤をおにぎりの上に入れる(保冷バッグ使用)
(3)保冷剤をおにぎりの下に入れる(保冷バッグ使用)

「保冷バッグに入れても、保冷剤を入れないと菌が大幅に増殖することがわかりました。さらに、冷気は上から下に流れるため、保冷剤は上部に置くのがより効果的であることが認められました。

お弁当箱の場合は、保冷剤をフタの上に置き、ゴムバンドなどでお弁当箱に固定して保冷剤がすべり落ちないようにすると良いでしょう」(光安さん)

保冷剤を上部に入れるとある程度の菌の増殖の抑制効果はありますが、過信してはいけないそうです。

食中毒防止にはまず菌をつけないこと

「まず食べ物に菌をつけないように、手や調理器具は常に清潔にすること、直接手で触らないことがポイントです。たとえばおにぎりなら、ごはんを素手でなくラップで包んで握ります。

おかずは調理後しっかり冷ましてから汁気をよく切り、カップや仕切りなどを活用して詰めましょう。

またごはんなら、菌の抑制効果の高い梅干しを丸ごとではなく、叩いて細かくしてからごはん全体に混ぜ込んで作ると一層効果的です」(光安さん)

これから温度や湿度が上がり、食中毒の原因菌が増殖しやすい時季に入ります。お弁当など時間を置いてから食べるものの保管には十分注意しましょう。

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