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アサガオ、ヒルガオ、ユウガオ、ヨルガオ 仲間外れはどれ?

ウェザーニュース / 2024年8月18日 5時10分

ウェザーニュース

夏を代表する花として真っ先に名前が挙がるのはアサガオですが、その他にも名前がよく似た「ヒルガオ、ユウガオ、ヨルガオ」という花があります。名前ばかりでなく見た目も似たような4つの花ですが、実は一つだけが“仲間外れ”だったのです。

アサガオ、ヒルガオ、ユウガオ、ヨルガオ、それぞれの概要と豆知識、さらに“仲間外れ探し”の答えを、公益財団法人日本花の会研究員の荒井利仁さんに解説して頂きました。

アサガオ

・分類:ヒルガオ科サツマイモ属
・名前の由来:朝に花が咲くことから「朝の美人の顔」という意味
・咲く時期: 7月中旬から10月下旬の午前中(品種によって異なります)
・場所:日当たりの良い場所

「アサガオの特徴は、その名のとおり朝に開花して、一度咲いた花は、1日でしぼんでしまうことです。多くの品種があってさまざまな色や模様の花が咲き、『日本で最も発展した園芸植物』といわれています。

江戸時代後期には、アサガオの突然変異を楽しむ“変化朝顔”の文化が大きく発展し、大流行しました。

アサガオの種は、『牽牛子(ケンゴシ)』という漢方の生薬として用いられます。主に瀉下薬(しゃげやく=便秘の薬)として用いられ、非常に激しい作用を生じさせます」(荒井さん)

ヒルガオ

・分類:ヒルガオ科ヒルガオ属
・名前の由来:アサガオに似たピンク色の花で、朝に花開いて昼間まで咲き続け、夕方にしぼむことから
・咲く時期:5月から10月の朝から夕方まで
・場所:日当たりの良い道端や畑など

「ヒルガオはピンク色の花を咲かせるツル性植物で、他の植物に絡みついて成長します。地下茎が発達しながら増え、切れても再生するため、雑草化するとかなり厄介な植物です。

ヒルガオも『旋花(センカ)』という漢方の生薬として用いられます。アサガオとは異なり、乾燥させた全草を用い、利尿作用や糖尿病予防の効果があります」(荒井さん)

ユウガオ

・分類:ウリ科ユウガオ属
・名前の由来:夕方以降に開いた白い花が、翌日の午前中にしぼんでしまうことから
・咲く時期:7月から8月の夕方以降~翌日の午前中まで
・場所:日当たりの良い場所

「ユウガオは蔓性(つるせい)の一年生植物です。直径5~10cmほどの白色の花を咲かせます。実は食用で、巻きずしのネタなどに使われる『かんぴょう』として加工されます。

栃木県は、ユウガオの実を削って作る国産かんぴょうの9割を生産する日本一の産地です。畑で育てたユウガオの実を、専用のカンナを使って細く削る作業は、見ていて快感さえ覚えます。YouTubeなどで削っている様子の動画を見ることができますので、ぜひ一度見てみてください。

紫式部が著した『源氏物語』で有名な『夕顔』は、このウリ科のユウガオを指します」(荒井さん)

ヨルガオ

・分類:ヒルガオ科サツマイモ属
・名前の由来:夏の夕暮れに開花し翌朝までの午前中に萎んでしまうことから
・咲く時期:7月から10月頃の夕暮れから翌朝まで
・場所:日当たりの良い場所

「ヨルガオの花は、白色で15cm程度ある大型のものです。明治時代に観賞用として北米から移入されました。原産地の熱帯アメリカでは多年草ですが、日本では冬に枯れるため、一年草扱いの植物とされています。

ヨルガオは、しばしばユウガオと混同されがちな植物です。ヨルガオには英語だと『moon flower(月の花)』という美しい名前がつけられています」(荒井さん)

仲間外れはユウガオ、他の3つと何が違う?

それでは「アサガオ、ヒルガオ、ユウガオ、ヨルガオ」のうち、“仲間外れ”はどの花なのでしょうか。

「正解は『ユウガオ』です。ユウガオだけがウリ科に属し、他のアサガオ、ヒルガオ、ヨルガオの3つはヒルガオ科に属するからです。したがって、ユウガオが“仲間外れ”となります」(荒井さん)

名前も見た目もよく似た4つの花、それぞれの特徴の解説や豆知識を参考に、アサガオ、ヒルガオ、ユウガオ、ヨルガオをじっくり鑑賞してみてはいかがでしょうか。

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