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残暑で活発なハエ 仕留めるのに苦労するハエの驚くべき能力

ウェザーニュース / 2024年9月13日 5時0分

ウェザーニュース

今年は真夏のような残暑により、夜でも蒸し暑さが続いています。高温多湿な時期はハエが活発に動きまわり、うっとうしく感じる場面が多くなります。

いつの間にか家の中にいるハエをなかなか防げないのは、ハエの驚くべき能力に理由があるのかもしれません。ハエの生態について、虫ケア用品最大手のアース製薬に教えていただきます。

日本にいるハエは約2,600種

生ゴミなどをうっかり放置すると、いつの間にかハエがたかっていた、という経験を持つ人も少なくないのではないでしょうか。

「ハエは、非常に繁殖力に優れた生き物です。雌は一生の間に約500個もの卵を産み、卵は1日足らずで孵化(ふか)、幼虫は早くて約1週間でさなぎとなり、成虫になるまで2週間足らずです。成虫になるとエサや産卵場所を求めて家のなかに侵入してきます」

日本には、何と約2,600種類ものハエが生息しているといいます。一般的な家庭で見かけることが多いのは、イエバエ、ニクバエ、クロバエの3種です。

イエバエは、体長6〜8mmの小さな灰色のハエです。人の生活環境を好んで家屋内に侵入することが多く、自然環境にはほとんど存在しません。生ゴミや堆肥、腐敗植物、生き物のフンを好み、キッチン、リビング、トイレでよく見かけます。

ニクバエは、体長9〜11mmとやや大きめで、白灰色をしています。盛夏に最も多くなるハエです。肉食性で、動物の死体やフン、トイレの近くでよく発生します。

クロバエは体長10〜12mmと3種のなかでは最も大きく、青黒色の体色もあり存在感の大きいハエです。ただ、春秋に発生し、盛夏はあまり見かけません。

ハエを見たときにどのように感じるかは、人によって違いがありますが、現代では衛生環境が良くなったことで数は減少しているとされています。そのぶんハエを見たときの嫌悪感や忌避感が薄れてきているかもしれません。

「忘れてはならないのは、ハエは病原菌を運ぶ衛生害虫であることです。日本にいるハエのうち約100種は、大腸菌、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌、赤痢菌、腸炎菌などさまざまな病原菌を運びます。赤痢・コレラ・チフス・ポリオ・O-157など60種以上の病気を媒介する危険があり、いまだ被害は少なくない状況です」

ハエのすごい能力3点

家に侵入したハエを仕留めるのに苦労したという方も多いのではないでしょうか。仕留めるのが難しいのは、以下のようなハエの優れた能力のためかもしれません。

(1)素早く器用に飛翔
ハエを退治しようとしても、予想外の飛び方をすることがありなかなか難しいものです。

「ハエの飛翔能力は高く、ホバリング(空中停止)などもできるほどです。素早く飛び、サッと方向を変えて逃げるのに、戸惑った経験がある人も多いのではないでしょうか」

(2)ハエの脚先の秘密
改めてハエを見て驚かされるのは、壁やガラスなど垂直なところでもパッと止まれることです。

「脚先には味覚器官も備わっています。ハエは脚をこすりあわせるグルーミングで、常に脚の先のゴミを落としてよい状態を保っています」

(3)食事は溶かして!?
小さな体でいろいろなものをエサにすることにも感心します。

「ハエの食事の仕方は、人とはずいぶん異なります。唾液と酵素により食べ物をドロドロのスープ状にして、吸い上げて食べているのです」

ハエを防ぐには適切な対策を

ハエが人にとって困るのは、汚いところに止まった脚であちこち移動し、様々な病原菌を運んでしまうことです。

「基本的には、食べ残しや生ごみ等は早めに処理するなど、生活環境を清潔に保つことです。

即効性があるエアゾールタイプの駆除スプレー、粘着剤を利用した捕獲器、液体タイプの駆除剤など、さまざまものがあります。ハエを見つけてすぐ退治したい、キッチンなどで薬剤を使わず捕まえたい、生ゴミなどにハエが発生するのを防ぎたい、など状況に合わせて選んで使うことをおすすめします」

暑さで体力も落ちがちな時期です。食品の管理やゴミの始末などにも気をつけて、ハエの発生を防ぎましょう。

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