台風5号(マリア) 進路予想の誤差が大きい状況 予報の変化に注意
ウェザーニュース / 2024年8月8日 12時30分
小笠原近海で発生した台風5号(マリア)は、明日9日(金)には父島の近海を離れ、三連休には日本の東に北上してくる見込みです。
その後の進路の確度はかなり低くなっていて、本州方面にも影響が及ぶ可能性も否定はできません。今後の予報の変化に注意が必要です。
予測のばらつきが大
台風5号は小笠原近海から日本の東に北上する可能性は高くなっています。顕著な発達は予想されておらず、暴風域を伴わない程度の勢力のまま進む見通しです。
その後の進路について、世界各国の気象機関が計算した数値シミュレーションの結果で比較してみます。記事冒頭の画像の細い線1本1本は、数値シミュレーションによる低気圧の中心位置を結んだ線です。
これらを比較すると、日本の東に北上する傾向は概ね揃っているものの、その先で北東に離れる予測と本州方面に向かう予測でばらつきがあることがわかります。
太平洋高気圧に進路を阻まれる可能性も
![](https://smtgvs.cdn.weathernews.jp/s/topics/img/202408/202408080075_box_img3_A.png?1723079158)
太平洋高気圧が北日本方面への張り出しを強める可能性
台風5号の進路に大きく寄与するとみられるのは、日本のはるか東に中心をもつ太平洋高気圧です。
台風は主に上空の風によって移動します。代表的なのが強い西寄りの風であるジェット気流ですが、現在は日本列島の北を流れているため、台風5号の動きには関与しません。今回は太平洋高気圧の縁辺を吹く時計回りの風が台風5号を移動させます。
このため、太平洋高気圧の勢力次第で台風5号の進路は変わり、太平洋高気圧が張り出しを強めると西寄りの進路を進み、日本列島に近づくことになります。
太平洋高気圧の勢力の予想が各数値シミュレーション間で差が大きくなっているため、進路の誤差が大きくなっているとみられます。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風5号の名前「マリア(Maria)」は米国が提案した名称で、マリアナ諸島のチャモロ語の女性の名前からとられています。
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