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山の天気はなぜ変わりやすい?登山時に知っておくべき天気急変のサイン

ウェザーニュース / 2024年8月11日 5時10分

ウェザーニュース

今日8月11日(日)は山の日。お盆休みを迎え、夏登山を計画されている方もいるのではないでしょうか。

夏は高い山々も雪が溶けて登山のベストシーズンになりますが、「山の天気は変わりやすい」と言われるように、天気急変のリスクがあります。

なぜ天気が急変しやすい?

天気が急変する要因

山の天気が変わりやすい要因は、地形にあります。

風が山の斜面に向かって吹くと、行き場をなくした風は上昇気流になります。この上昇気流によって空気が持ち上げられると雲が発生することがあり、発達すると積乱雲になって雷を伴った激しい雨を降らせます。

このように、平地と比べて強制的な上昇気流が起こりやすい山では、真上で積乱雲が発生しやすいために、天気の急変が起こりやすいといわれるのです。

天気急変のサイン

天気急変のサイン

登山中に次のような変化を感じたら、天気急変のサインです。速やかに下山や待避の用意をしてください。

・急に涼しい風が吹き始める
・雷鳴が聞こえ始める
・モクモクとした黒い雲が近づいてくる
・沢の水かさが急に増えたり濁ってくる

落雷や急な増水で命の危険と直面することもあるため、これらを頭に入れておくことが必須です。

登山へ行く際は計画・備えを

登山を楽しむためには、山の気象リスクを把握することも大切ですが、計画や備えも重要です。

<情報の確認>
山へ行く前日だけでなく、当日の朝も必ず天気予報を確認するようにしてください。その際、大気の状態が不安定、山沿いを中心に天気急変に注意などが聞かれたら、中止・延期をする判断も必要です。

<出発時間>
大気が不安定の時の雷は午後に起こることが多いため、なるべく朝早くに出発し、山頂へは昼前までに到着できるように計画するのが基本です。

<雷への対処>
避難する場所が少ない山では、両足を揃えて膝を折り、上半身は前かがみで耳を塞ぐという姿勢で雷雨の通過を待つのが正しい対処法となります。木の根元で雨宿りをするのは危険です。

<雨・寒さ対策>
急な雨に見舞われて衣服が濡れてしまうと、夏でも体感温度が一気に下がり、低体温症になる危険性があります。レインコートなどの雨具やエマージェンシーシートを持参し、濡れても乾きやすい服を着ていくようにしてください。

自分の体力・技術などに見合った山を選び、無理のない登山計画を立てて、夏山を楽しんでみてはいかがでしょうか。

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)

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