非常に強い台風7号 夕方〜夜に関東へ最接近 台風の目も明瞭
ウェザーニュース / 2024年8月16日 13時2分
台風7号(アンピル)は8月16日(金)13時推定で、八丈島の北東の海上を北に進んでいます。伊豆諸島の八丈島や三宅島は風速25m/s以上の暴風域に、関東の大部分が風速15m/s以上の強風域に入っています。
今後も勢力を落とすことなく北上を続け、今日16日(金)夕方〜夜に関東へ最も接近する見込みです。
▼台風7号 8月16日(金) 13時推定
中心位置 八丈島の北東約140km
大きさ階級 //
強さ階級 非常に強い
移動 北 15 km/h
中心気圧 950 hPa
最大風速 45 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 60 m/s
非常に強い勢力のまま関東に最接近
房総半島沿岸は海面水温が平年より高く、28〜29℃と台風の勢力の維持に十分な高さです。
さらに海面よりも少し深いところの水温も高いため十分な水蒸気が供給され、鉛直シア(鉛直方向の風の強さや風向の違いを示す指標)が小さくなっていて、発達に適した環境となっています。
このため、台風が陸地に近づいても衰えず、関東のすぐ東側を通る際も中心付近の最大風速は45m/sと非常に強い勢力で、今日の夕方〜夜に最も接近する予想です。
台風に近いエリアは瞬間的に40m/s前後の暴風
10時までに、八丈島空港と三宅島空港では最大瞬間風速30.3m/sを観測しています。非常に強い勢力を保ったまま近づくことから、関東の沿岸部を中心に暴風が吹き荒れることが予想されます。伊豆諸島や千葉県、茨城県など台風の暴風域に入るような地域では、瞬間的に30〜40m/sの風が吹く見込みです。
進路から少し離れる東京23区でも暴風警報が発表されていて、20m/s以上の風の吹くおそれがあります。倒木や飛来物などに警戒をしてください。沿岸部では停電が発生することも考えられるため対策が必要です。
アウターバンド周辺で強雨が続くおそれ
雨雲の様子 16日(金)12時40分現在
台風の中心付近を取り巻く活発な雨雲に加え、台風の北側にアウターバンドと呼ばれる雨雲の帯が形成されています。雨雲の伸びる方向と台風の進行方向が近いため、断続的に激しい雨となるおそれがあります。
このアウターバンドの雨雲が関東にもかかり、神奈川県平塚では12時20分までの1時間に27.5mmの強い雨を観測しました。
今後、台風の中心付近や湿った東寄りの風が吹き付ける地域では、1時間に50mmを超える非常に激しい雨が降り、多いところでは200mmを超える大雨となるおそれがあります。線状降水帯が形成された場合はさらには、同じようなところで激しい雨が続くことも考えられます。河川の氾濫や土砂災害などに警戒が必要です。
台風5号の影響で記録的な大雨となった東北でも再び影響を受けることが考えられ、油断ができません。
大雨と暴風の影響で、東日本を中心に交通機関に大きな影響が出るとみられます。お盆休みの終盤にあたるため、帰省先などからのUターンや旅行先での移動タイミングと重なります。こまめに最新の台風情報や交通情報を確認するようにしてください。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風7号の名前「アンピル(Ampil)」はカンボジアが提案した名称で、マメ科のフルーツの名前からとられています。
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