九州は長時間暴風が続くおそれ 飛来物や停電などに最大級警戒

ウェザーニュース

非常に強い台風10号の周辺で風が吹き荒れています。暴風域に入っている種子島・屋久島だけでなく、九州本土でも飛来物などの影響が出始めました。台風の動きが遅く、長時間にわたって暴風のおそれがあるため、最大級の警戒が必要です。

屋久島では最大瞬間風速40m/s超

今日28日(水)15時現在、台風10号(サンサン)は鹿児島県屋久島の南西をゆっくり北上しています。トカラ列島と屋久島、種子島の一部が暴風域に入っている状況です。

屋久島にあるアメダス尾之間では12時54分に最大瞬間風速44.4m/sを観測し、観測史上1位の記録を更新しました。平均でも30m/sを超える暴風が吹き荒れています。

鹿児島本土や宮崎県も、台風の北上に伴って風が強くなってきていて、鹿児島県枕崎市では15時44分に最大瞬間風速28.4m/sを観測しました。宮崎県内では看板が飛んでしまった所があります。大気の状態が非常に不安定になっているため、突風や竜巻の発生にも警戒が必要です。

明日は九州本土で外出が危険に

台風は明日29(木)に最盛期の勢力で九州本土に接近、30日(金)にかけて上陸する見通しです。その後は9月1日(日)にかけて比較的遅い速度で、西日本から東日本に向けて日本列島を縦断する予想になっています。

台風の進路に近い地域では瞬間的に40〜50m/sの猛烈な暴風が吹き荒れるおそれがあります。気象庁は鹿児島県に、暴風・波浪・高潮特別警報を発表しました。


今後、これまでに経験したことのないような暴風が吹き荒れ、飛来物やトラックなどの横転、倒木、ブロック壁の倒壊などが懸念されます。外出を伴う避難は困難になる見込みです。早めに頑丈な建物へ避難し、窓から離れた場所で過ごすなど身の安全を確保してください。


台風の動きが遅いため、暴風が長時間続くおそれがあります。暴風によって停電が発生した場合は復旧までにも時間がかかることが想定されますので、数日程度、停電が続くことを考慮した準備が必要です。

写真：ウェザーリポート（ウェザーニュースアプリからの投稿）