西〜東日本は激しい雨の影響が長引くおそれ 土砂災害や河川氾濫に警戒を

ウェザーニュース

今日29日(木)九州に上陸した台風10号(サンサン)は、この後動きが非常に遅くなる見込みです。

西日本や東日本は雨の影響が長引き総雨量が多くなるおそれがあり、週末にかけて土砂災害や河川の氾濫に厳重な警戒が必要です。

総雨量が多くなる予想

今日は台風の通過した九州で非常に激しい雨が降り、72時間降水量が840mmを記録しています。台風から離れた地域でも周辺をまわる湿った空気が流れ込み、四国や三重県など東海地方では24時間雨量が300mmを超えている所もあります。


また、台風10号から離れた地域では、太平洋側を中心に高気圧の間を吹く南寄りの風によって湿った空気が次々に流れ込んでいます。静岡県内では非常に激しい雨が降り続いていて、18時43分には静岡県静岡市の一部に「緊急安全確保」を発令しました。


関東でも明日30日(金)の朝にかけて、局地的に雷を伴った激しい雨や落雷、突風などのおそれがあるため天気の急変に注意をしてください。断続的に強く降る雨の影響で、道路冠水などに注意が必要です。

台風はゆっくりとしたスピードで西日本を縦断か

これから週末にかけて、台風はゆっくりとしたスピードで西日本を縦断する見込みです。近畿や四国付近でほとんど停滞することも考えられる状況です。このため、広範囲で雨の影響が長引くおそれがあります。台風が近い所に居座る四国や紀伊半島では総雨量が500mm前後に達する可能性もあります。

また、台風に向かって吹く湿った南東風が山にぶつかる静岡県周辺でも雨量が多くなる見込みです。すでに大雨となっている所もあるため、週末にかけても土砂災害や河川の増水に警戒が必要です。

すでに一部で運転見合わせの発表がされていますが、今後も交通機関への影響が広がる可能性があります。旅行などを予定している場合は最新情報をこまめにご確認ください。台風10号の予測は不確実性が非常に大きく、遠ざかるまでは警戒を続けてください。