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台風10号(サンサン)暴風域なくなる 今後は“雨台風”の影響が続く

ウェザーニュース / 2024年8月30日 6時20分

ウェザーニュース

8月30日(金)4時、台風10号(サンサン)は大分県日田市付近を北東に進んでいるとみられます。今日0時には風速25m/s以上の暴風域がなくなりました。風の影響が小さくなったものの、“雨台風”としての力は十分に維持しているため大雨に警戒が必要です。

▼台風10号 8月30日(金)4時(推定)
 中心位置   大分県日田市付近
 大きさ階級  //
 強さ階級   //
 移動     北東 ゆっくり
 中心気圧   992 hPa
 最大風速   23 m/s
 最大瞬間風速 35 m/s


勢力を落としても雨雲の構造は維持

台風10号は当初の予想よりも九州の陸地の影響を大きく受けたことで、急速に勢力を落としました。昨日朝8時には非常に強い勢力から強い勢力に、15時には強い勢力ではなくなり、今日0時には風速25m/s以上の暴風域がなくなりました。

鹿児島県の枕崎市で最大瞬間風速51.5m/sを観測するなど、暴風の影響が大きくなった所がありましたが、その範囲は奄美地方や九州にとどまりました。

昨日までは「風台風」「雨台風」両方の側面をもっていましたが、今日からは「雨台風」としての性質が残ることになります。

雨雲レーダーを見ると、勢力を落とすとともに中心付近の「台風の眼」の構造は不明瞭になったものの、弧状の活発な雨雲「スパイラルバンド」が依然として取り囲んでいる様子がわかります。それだけでなく、西日本や東日本の太平洋側では台風の周囲をまわる暖かく湿った空気の影響で雨雲が猛発達している所があり、河川の増水・氾濫や低地の浸水等が各地から報告されています。

宮崎県えびの市のアメダスえびの高原では72時間降水量が869.5mmに達するなど、太平洋側では既に大雨となっています。静岡地方気象台でも72時間降水量が509.0mmに達し、観測史上1位の値を更新しています。


このあとも台風は西日本付近からなかなか離れないため、降水量は各地でさらに増加する見通しです。

この先新たに降る雨の量は、台風の東側にあたる四国や紀伊半島南部で特に多くなる予想で、局地的には新たに500mm以上の雨が降る可能性があるとみています。

これまでに降った雨により地盤が緩んで土砂災害が発生しやすくなっていたり、河川は氾濫が発生しやすくなっているおそれがあります。今後の雨に警戒し、浸水している場所や増水している川の近く、地盤の緩い傾斜地など危険な場所には引き続き近寄らないようにしてください。

四国から近畿付近で停滞・迷走の可能性も

台風は今日30日(金)に九州を離れ、四国付近を東進する予想です。その後、台風はすんなり東進せずに四国〜近畿付近で停滞し、迷走することが考えられます。台風を移動させる上空の風「指向流」が弱いためで、その後の進路はさらに予報が変化する可能性も考えられます。

台風の勢力が弱まったことで、中心が通ることでの影響はあまり大きくはありませんが、中心がどこに存在するか次第で雨雲の分布が大きく変わってきます。同じ場所に長くとどまった場合には局地的に雨量が想定以上になることも考えられるため、進路の変化らかも目が離せません。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風10号の名前「サンサン(Shanshan/珊珊)」は香港が提案した名称で、少女の名前が由来です。

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