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今夏は関東でゲリラ雷雨が多発 落雷回数は昨年の約1.7倍に

ウェザーニュース / 2024年9月6日 12時45分

ウェザーニュース

今年の7月~8月は関東でゲリラ雷雨が多発し、花火大会の中止や停電など社会的に大きな影響を与えました。
そこで、今夏の関東で発生したゲリラ雷雨を速報的に振り返っていきます。

関東の落雷回数は約38万回

ゲリラ雷雨は地上と上空の気温差が大きくなるほど発生しやすく、上空を寒気が通過する時や地上の気温が高い時、暖かく湿った空気が流れ込む時に多発します。

関東のゲリラ雷雨発生数
7月 8月 合計
2024年 2,279 4,287 6,566
2023年 1,505 4,903 6,408

今夏の関東のゲリラ雷雨発生数は昨年よりやや増えており、7月と8月の発生数を合わせて6,500回を超えました。特に7月下旬以降に大気の状態が不安定な気象条件が続いたことで、関東では落雷回数が昨年の約1.7倍となる378,776回となりました。

ウェザーニュース会員からもゲリラ雷雨の被害報告が相次ぎました。

7月後半は影響相次ぐ 花火大会の中止や突風被害も

7月は、20日に「足立の花火」が開催直前で中止、22日はゲリラ雷雨により関東で1万軒を超える停電が一時的に発生、24日は埼玉県で突風被害が発生するなど、7月下旬は毎日のように各地でゲリラ雷雨による影響が続きました。


8月は、7日に埼玉県や群馬県で、21日に東京都港区で記録的短時間大雨情報が発表されるなど、東京都内をはじめとする関東南部を中心にゲリラ雷雨が発生しました。

都市部にゲリラ雷雨が発生したことで、落雷による停電や大雨による道路の冠水が起こり、交通機関や生活に大きな影響が出た夏となりました。

なぜ、関東でゲリラ雷雨が発生しやすかったのでしょうか。これには高気圧と前線の位置が関係しています。

7月下旬以降、大気の状態が不安定に

日本付近の気圧配置

7月上旬から中旬は二つの高気圧が重なるように日本付近を覆い、雨雲の発生が抑えられました。晴れて最高気温が40℃に達した地点があるなど、危険な暑さになる日が多くなりました。

一方、7月下旬以降は上空の高気圧の勢力が弱まり、湿った空気が流れ込みやすくなりました。また、南北の高気圧に挟まれた西日本と東日本には前線帯が停滞したことで、大気の状態が不安定となりました。

前線の位置がちょうど関東南部付近にあったため、関東では急な雨雲の発生・発達が起きやすかったと考えられます。

関東は9月もゲリラ雷雨に注意

9月のゲリラ雷雨発生数は、7月や8月に比べやや少なくなる見込みです。

関東は平年より気温が高い予想で、厳しい残暑が続きます。秋雨前線に向かって湿った空気が流れ込むため、大気の状態が不安定となりゲリラ雷雨が発生する日もありそうです。

引き続き突然の激しい雨やひょう、落雷などに注意し、毎日の気象情報をご確認ください。


なお、7月~9月の全国のゲリラ雷雨の振り返りは10月頃に発表する予定です。

参考資料
雷監視システム 雷観測データ(気象庁)
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)

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