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来週は「紫金山・アトラス彗星」観測のチャンス 方向や時間帯は?

ウェザーニュース / 2024年10月9日 17時30分

ウェザーニュース

9月下旬〜10月初週の明け方に見られた「紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)」が、来週は夕方の空に出現するようになります。条件が良ければ肉眼で見える可能性も。

今月後半にかけて明るさはだんだんと落ちていきますが、次第に高さが増していきます。見える方向や時間帯などを解説します。

18時すぎの西の空に注目

紫金山(ツーチンシャン)・アトラス彗星は昨年、中国の紫金山天文台と南アフリカのアトラス望遠鏡によって発見された非周期彗星です。今年9月28日(土)頃に太陽と最接近し、その後も尾を引く様子が観測されています。

(明るさ)
紫金山・アトラス彗星は10月前半が最も明るい時期で、明るさは3等以上になったといわれています。空が真っ暗であれば肉眼でも見える明るさですが、ちょうどこの時期は地球から見て太陽の方向に近いため、背景の空が明るく双眼鏡などがなければ観察は難しい状況でした。

来週になると彗星の明るさは次第に暗くなっていく見通しですが、太陽の方向からは離れていくため、背後の空が暗くなって見つけやすくなりそうです。特に16日(水)〜20日(日)頃にかけては背後の明るさと彗星の明るさのバランスがよく、観測に一番適した時期になりそうです。

再来週になると彗星が地球からかなり離れていくため、どんどん暗く小さくなっていく見通しです。

(方向と時間帯)
10月初週までは明け方の東の空に登っていましたが、今の時期は地球から見て太陽とほぼ同じ方向にあり、観測はできません。

来週になると日没後の西の空に出現する状況に変わります。日没後の18時すぎくらいからが観測のチャンスです。

同じ時間帯で比較すると高度は日に日に高くなり、同じ高度になる時間帯は日に日に遅い時間になります。西の空がひらけた所では20日(日)頃になると19時台の観測も良さそうです。

彗星を観察するには

15日(火)頃から20日(日)頃にかけては、紫金山・アトラス彗星をぼんやりと肉眼で観察できるかもしれません。ただ、尾を見たりするのは難しく、ぼんやりと彗星の存在がわかる程度になりそうです。

その時期は、望遠鏡や双眼鏡を使えば彗星を自分の目で見られそうです。なるべく西の低い空がしっかりと開けた所で観察し、星図アプリなどで彗星の方向を確認し、金星などを目印にして探してみてください。

露光時間などが調整可能なカメラと望遠がきくレンズ、三脚等が揃っている場合には、14日(月)頃からは写真に撮ることができそうです。天体望遠鏡越しに、カメラで撮影する方法もあります。

今回の紫金山・アトラス彗星は、2020年のネオワイズ彗星に近い明るさになる可能性もあり、4年ぶりの明るい彗星になるかもしれません。

彗星は周期的に近づいてくるものだけでなく、今回の紫金山・アトラス彗星のように新しく発見されるものも多くありますので、時々情報をチェックしておくと良さそうです。

彗星(ほうき星)と見間違いやすい現象

日の入り前後の西の空には、彗星のような白く光る線状のものが見えることがあります。これらは夕陽に照らされた飛行機雲であることが多いようです。

彗星の場合は日没後1時間程度後から見え始めます。動く速度は太陽などの沈む速さとほとんど同じため、数分で位置を変えて見えなくなるようであれば、それは飛行機雲などの雲かもしれません。

尾を引く光りが数秒以内であれば、それは流星かもしれません。彗星の場合は一瞬だけ見えるということはありません。

夕方の西の空 雲や霞の少ない日がチャンス

14日(月)スポーツの日頃までは北日本を移動性高気圧が覆い、日本海側ほど晴れるところが多い予想です。15日(火)頃からは高気圧が離れることで、全国的に湿った空気の影響を受けやすくなる見通しです。

西の空が曇っていたり、低空が霞んでいると彗星観測が厳しくなります。天気予報を味方につけて、彗星観測にチャレンジしてみてください。


写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリ)

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