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週刊地震情報 2024.10.13 十勝沖の地震で2年ぶりに震度3 プレート境界に近い震源

ウェザーニュース / 2024年10月13日 10時30分

ウェザーニュース

この1週間に国内で観測された有感地震の回数は、前の週に比べるとやや少ない水準です。能登半島周辺での地震活動がやや目立ちました。震度3以上の地震は4回発生しました。(10月7日~13日10時の集計)

国内:十勝沖のM4.4で最大震度3

十勝沖の地震

10日(木)11時33分頃、北海道の十勝沖を震源とするマグニチュード4.4、深さ41kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道広尾町で最大震度3、幕別町と浦幌町で震度2を観測しています。

十勝沖を震源とする震度3以上の地震は2022年10月10日以来、ちょうど2年ぶりです。地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

十勝沖は太平洋プレートが北米プレートに沈み込むことで地震が発生しやすい領域です。今回の地震は深さやメカニズムからプレート境界の近くで発生したとみられます。

過去には規模の大きな地震も起きていて、2008年にはマグニチュード7.1で震度5弱の地震が発生。2003年にはマグニチュード8.0の「平成15年(2003年)十勝沖地震」が起きてました。この地震では釧路町や幕別町、浦河町などで最大震度6弱を観測し、最大で2m以上の津波が到達するなど、大きな被害をもたらしています。

1952年や1843年にもマグニチュード8クラスの地震が起きていて、政府の地震調査研究推進本部は今後30年以内にマグニチュード8.0〜8.6の地震が発生する確率を10%程度としています。

この領域で規模の大きな地震が起きた場合は強い揺れに加えて津波の危険性が高く、警戒が必要です。

国内:石川・能登半島の西の沖で地震増加

能登半島周辺の震央分布

8日(火)9時26分頃と9時35分頃、石川県西方沖を震源とするマグニチュード3.6と3.8の地震が相次いで発生しました。いずれの地震も最大震度は1で、強い揺れは観測していません。

その後もマグニチュード1〜2程度の小さな地震が頻発しています。一連の地震の震源は元日に発生した能登半島地震の震源域よりもやや西に分布していて、別の活動とみられます。

今後、強い揺れを引き起こすような地震が起きるかどうかはわからないものの、動向を注視しておく必要がありそうです。

世界:アイスランドでM5.1の地震

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は1回発生しています。最も大きな地震は中米・コスタリカの沖で発生したマグニチュード6.2です。

今回はアイスランドで発生した地震に注目します。日本時間の7日(月)未明、アイスランドを震源とするマグニチュード5.1、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは北北東ー南南西方向に圧力軸をもつ逆断層型と解析されています。

アイスランドは大西洋中央海嶺が島を横切っていて、火山活動、地震活動が活発なことで知られています。昨年から度々噴火している南西部のレイキャネス半島とは離れていて、直接的な関連性はないと考えられます。

島の中央付近のプレート境界では今回と同じようなマグニチュード5クラスの地震がしばしば起きていて、今年9月にマグニチュード5.1、4月にはマグニチュード5.3が発生しました。ここ数日はマグニチュード3以上の地震は観測されておらず、火山活動につながるような地震ではありません。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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