東京多摩など 波のような縞模様の雲が通過 天気の下り坂を示唆

ウェザーニュース

今日27日(日)の関東地方は晴れている所が多いものの、西部などで雲がやや多くなっています。

東京都の多摩地方などでは、波のような縞模様の雲「波状雲」が通過している様子がみられています。今夜にかけての天気の下り坂を示唆する雲です。

南西から湿った空気が流入中

今日の関東付近では高度によって異なる性質の風が吹いています。

1000mよりも低い地表付近では比較的冷たい東寄りの風が吹いていて、関東西部に低くどんよりとした雲を発生させています。1000mよりも高い所では暖かく湿った南西の風が吹いていて、この風に乗って波状雲が押し寄せているとみられます。上空のさらに高い所では西寄りの風が吹いていて、ときどき巻雲が通過しています。

波状雲は異なる性質の空気が接する面で発生する雲で、今日のように空気の密度や風向きが高さによって違っているときによく見られます。性質の違う空気の接する面ではゆらぎが発生するため、その振動が可視化されているといえます。温暖前線の接近時にも同じようなメカニズムで波状雲が発生するほか、山の風下では山岳波という別の理由で波状雲が発生することがあります。

今日の関東ではこの湿った南西の風の影響がだんだんと強まり、夜は雨の降りだす所が多くなりそうです。今朝見られている波状雲は、天気の下り坂を示唆するものといえそうです。

写真：ウェザーリポート（ウェザーニュースアプリからの投稿）