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★2024年11月の天体イベント★ 月と惑星の接近に注目!流星群の出現も

ウェザーニュース / 2024年11月3日 9時0分

ウェザーニュース

11月は金星・土星・木星・火星が空で輝き、月の接近するタイミングもあります。しし座流星群やおうし座流星群の出現もあるため、晴れた日は天体観測をお楽しみください。

細い月と金星が接近

11月は日の入り後の南西の低空で「金星」が輝き、月末に向かって徐々に高度が高くなってきます。明るさはマイナス4.0等~マイナス4.2等級と非常に明るいため、目を引きそうです。

5日(火)には細い月が金星に接近します。地球照を伴った幻想的な細い月と、非常に明るい金星の共演は見ものです。日の入り1時間後の高度は約10度とかなり低いため、南西の方角が開けたところからお楽しみください。

▼5(火)の沈む時刻(東京)
金星 18:52 月 18:54 太陽 16:42

月と土星が接近

11月は日が沈んで空が暗くなった頃の南東~南の空に、0.8等~0.9等の明るさで輝く「土星」の姿を見ることができます。土星の真下には、秋の星座の中で唯一の1等星であるみなみのうお座の「フォーマルハウト」も輝きます。周囲に明るい星が少ないため、土星とフォーマルハウトの姿は目を引きそうです。

11月11日(月)の夕方~深夜には、月が土星に接近します。月と土星が隣り合う姿を探して、帰り道に空を見上げてみてください。

▼11日(月)の沈む時刻(東京)
土星 24:53 月 25:32 太陽 16:37

おうし座流星群が極大

11月12日22時頃 東の空(東京)

11月上旬から中旬にかけて「おうし座流星群」が出現します。おうし座流星群には「北群」と「南群」の2つがあり、毎年10月中旬~11月中旬頃に出現する流星群です。

今年は11月5日(火)16時頃に「南群」が、12日(火)15時頃に「北群」が活動の極大を迎えます。ただ、活動のピークは非常になだらかなため、出現期間中で天気の良い日に夜空を見上げてみてください。出現は小規模ですが、火球の割合が高い流星群のため、明るい流星を見ることができるかもしれません。

放射点(※)のあるおうし座は18時頃(東京)から東の空に昇りはじめ、夜が更けると共に空の高くに昇ってきます。

※放射点:流れ星(群流星)が飛び出してくるように見える天球上の点。

11月の満月、英語で“Beaver Moon”

農事暦における満月の呼び方

11月の月は、16日(土)6時29分頃に「満月」の瞬間を迎えます。

アメリカの先住民は季節を把握するために、各月に見られる満月に名前を、動物や植物、季節のイベントなど実に様々につけていました。農事暦(The Old Farmer's Almanac)によると、アメリカでは11月の満月を「ビーバームーン(Beaver Moon/ビーバー月)」と呼ぶようです。

11月は、ネイティブアメリカンがビーバーを捕まえるワナを仕掛ける時期という説と、ビーバーが冬の為のダム作りを始める時期という2つの説から、この名前がつけられたとか。同じまるい月でも、季節感が感じられますね。

しし座流星群が極大

11月18日2時頃 東の空(東京)

11月17日(日)21時頃に「しし座流星群」が活動の極大を迎えます。一番の見頃は18日(月)未明~明け方です。

しし座流星群は、約33年ごとに流星嵐のチャンスがあるとされている流星群です。1999年や2001年の大出現が有名な流星群ですが、近年の出現数は少ない傾向にあります。次に大規模な出現が予想されているのは2030年代とのことです。

放射点(※)のあるしし座は、日付が変わる頃から空に昇りはじめます(東京)。活動ピークの当日は満月過ぎの月があるため、残念ながら観測条件は良くありません。国立天文台によると、流星の数はピーク時で1時間あたり3個程度とのことです。

見えたらラッキーくらいの気持ちで、月から離れたところをぼんやり眺めるようにして、流星観測をお楽しみください。

※放射点:流れ星(群流星)が飛び出してくるように見える天球上の点。

月と木星が接近

11月は日が沈んでしばらくすると「木星」が東の空に昇ってきます。木星は日を追うごとに空に昇るのが早くなり、ひと晩中見られるようになります。

木星はマイナス2.7等~マイナス2.8等と非常に明るいため、夜空の中でも目を引きそうです。木星を囲うようにして、冬の星座の1等星たちと「冬のダイヤモンド」も見られるため、大変賑やかな様子を楽しむことができます。

11月17日(日)夕方~18日(月)明け方には、前日に満月を迎えた月が木星に接近します。存在感のある月と木星の共演に注目です。

▼17日(日)に昇る時刻(東京)
木星 17:54 月 17:23

月と火星が接近

11月は夜遅くになると「火星」が東の空に昇ってきます。

2ヶ月後(2025年1月12日)に地球への最接近を控えた火星は、日に日に明るくなってくる予想です。11月はじめは0.1等で、月末になるとマイナス0.5等まで明るくなり、存在感を増してきます。

火星の近くでは、冬の星座の1等星である「ポルックス」や「プロキオン」の姿もあります。

11月20日(水)夜遅く~21日(木)明け方には、月が火星に接近する様子を楽しむこともできるため注目です。

▼20日(水)に昇る時刻(東京)
火星 21:03 月 20:33

出典・参考
国立天文台「ほしぞら情報」https://www.nao.ac.jp/astro/sky/
国立天文台「暦計算室」https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/
アストロアーツ「星空ガイド」 https://www.astroarts.co.jp/
The Old Farmers' Almanac

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