「もみじ」と「かえで」の違いを知っていますか?
ウェザーニュース / 2024年11月6日 9時45分
今秋は紅葉の色づきが遅れていますが、東日本の山沿いなどでもようやく見頃のところが増えてきました。紅葉は標高の高いところから始まり、しだいに標高の低いところに降りてくるので、市街地の紅葉もじきに始まりそうです。
ところで、「もみじ」と「かえで」の違いを知っていますか。
「もみじ」は動詞「もみづ」が語源
「『もみじ』の語源は動詞で、反物(たんもの=着物の生地)を植物の色素で染め、揉みだして、それが水中に染み出す様子を『もみづ』と古くから表現していたそうです。
秋になって紅葉した樹木の葉が赤や黄色に染まっていく様子をこの『もみづ』に例えて、紅葉した葉を総称し『もみじ』と呼ぶようになったと思われます。一方、『かえで』は葉の形が蛙の手に似ていることから、<かえるで→かえで>となったもので、葉の形状から命名された由来があります」というのは、株式会社もみじかえで研究所代表の本間篤史さんです。
つまり、「もみじ」は紅葉する樹木の総称なので、秋になって葉が赤く色づく桜を「桜もみじ」ということがあります。それに対して「かえで」は葉が蛙の手の形状をした樹木なので、両者のカテゴリーが違っていたのです。
植物学的にはカエデ属の中の「もみじ」
植物学的にいうと、「もみじ」はカエデ属に分類されています。
「カエデ属という大きなくくりの中に、モミジという種があるという理解でよいと思います。つまり、分類学的にはカエデ属の中にイタヤカエデ、ハウチワカエデなどと並んでイロハモミジ、オオモミジがあるのです。
ちなみに、外国ではカエデ属植物はすべてmaple(メープル)と呼ばれ、『もみじ』はJapanese maple(日本のカエデ)と英語圏では表現されます」(本間さん)
日本のカエデ属植物の代表はイロハモミジ
「日本のカエデ属植物として代表されるのはイロハモミジです。福島県以南の山野に自生しているほかに園芸品種として品種改良、栽培もされています。『もみじ』はカエデ属の一種と、紅葉した樹木の2つの意味があるのです」(本間さん)
紅葉していないイタヤカエデやハウチワカエデは植物学的に「もみじ」とは呼びません。しかし、紅葉見物に行って、それがイタヤカエデでもハウチワカエデでも、紅葉した樹木を「もみじ」と呼ぶことがあるのですから「赤く染まったもみじがキレイ」と言っても間違いではありません。あれは「もみじ」か「かえで」かと気にせず、「紅葉(もみじ)狩り」を楽しんでください。
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