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インドネシア・レウォトビ火山で大規模な噴火 噴煙は高度約16000m超

ウェザーニュース / 2024年11月7日 13時0分

ウェザーニュース

日本時間の今日11月7日(木)12時すぎ、インドネシア・フローレス島にあるレウォトビ火山で大規模な噴火が発生しました。

オーストラリア・ダーウィンにある航空路火山灰情報センター(VAAC)によると、気象衛星ひまわり9号からの観測で噴煙が高度約1万6000m超に到達していると推定されます。

インドネシアには多数の活火山があり、たびたび規模の大きな噴火を起こしています。

(更新)
気象庁は13時41分に「遠地地震に関する情報」を発表し、2022年1月のトンガの火山噴火時のような津波が発生しないか監視するとしました。

気象衛星で噴煙を観測

レウォトビ火山(Lewotobi /標高1703m)は、インドネシアの小スンダ列島のフローレス島にある火山です。今回の噴火では、噴煙を対流圏界面近い高度にまで噴き上げたとみられ、気象衛星ひまわり9号からも噴煙を確認しました。


レウォトビ火山では先月末から噴火活動が活発化し、11月4日(月)には火砕流を伴う噴火が発生し、噴煙が海抜1万2000mまで噴き上げていました。この噴火では死者も出ています。

噴煙の状況次第では航空機に影響も

噴火により多量の火山灰が大気中に放出されると、それを吸い込んだ飛行機のエンジンが停止したり、操縦席の窓ガラスに傷が付いて見通しがきかなくなるなど、航空機の運航へ重大な影響を及ぼすおそれがあります。

今後の火山活動の状況次第では、ユーラシアとオセアニアを結ぶ国際線の航空便の経路変更などで、遅延等の影響が生じる可能性があります。

噴火による潮位変化の可能性を気象庁が調査

2022年1月にトンガの火山フンガトンガ=フンガハアパイで大規模な噴火が発生した際には、通常とは異なる津波が発生して、日本にも津波が到達しました。

今回のレウォトビ火山の噴火も噴煙の高さが気象庁の設けた基準(1万5000m)に達したため、気象庁は潮位変化を監視する旨の発表を行いました。

同様の発表は、2022年3月のマナム火山、2022年5月のベズィミアニィ火山、2022年12月のセメール火山、2023年4月のシベルチ火山、2023年11月のウラウン火山、2023年12月のマラピ火山、今年4月のルアング火山の2回の噴火に続いて、今回が9事例目です。これまでの8事例では津波の発生はありませんでした。

このように、気象庁の設けた発表基準に達する噴火は一年に数回程度の頻度で発生しています。一方で、火山の噴火により遠方に到達する津波が発生した事例は、近年では1883年のクラカタウ火山、2022年のフンガトンガ=フンガハアパイの事例に限られます。

このため、この発表が出て実際に津波が発生する確率はかなり小さく、特に海水や湖水などが関係しない噴火では可能性が非常に小さいと考えられます。実際に津波の可能性が確認された場合には津波注意報等が発表されますので、今後の情報入手に留意しておけば普段通りの生活を行って問題ありません。


画像出典
気象衛星画像:NICT 情報通信研究機構

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