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お参りの時期は? 何のための行事? 知っておきたい七五三の由来

ウェザーニュース / 2024年11月15日 5時10分

ウェザーニュース

立冬も過ぎ、暦の上では冬となりましたが、過ごしやすい日が続いています。この時期に地元の神社や街中で見かけるのが、七五三の晴れ着姿の子ども達です。

秋に全国的に行われている七五三には、どんな意味があるのでしょうか。なぜ、その年齢で祝うのかなど、七五三の由来やしきたりについて、晴れ着の丸昌 横浜店の近藤陽子さんに教えていただきます。

何のため? 七五三の由来とは

七五三というと、一般的には子どもが3歳、5歳、7歳に当たる年の11月15日に神社などに参拝する慣わしです。その由来は諸説ありますが、公家の間で行われていた儀式だといいます。

「赤ちゃんを育てるのは今でも大変なことですが、昔は医療が発達していなかったこともあり、『7歳までは神の子』という言葉があるほど、子どもが無事に育つのはありがたいことでした。そのため、公家の間で節目ごとに無事を喜び、健やかな成長を祈っていたといいます。

子どもの無事な成長を願う気持ちはみな同じです。公家の風習が、江戸時代には武家や裕福な商家に広まり、明治時代には庶民も行うようになりました。そして、7歳、5歳、3歳のお祝いをまとめて『七五三』と呼ぶようになったのです」(近藤さん)

「7歳、5歳、3歳」の理由

では、なぜ7歳、5歳、3歳の年にお祝いをするのでしょうか。それぞれの年齢に意味があるといいます。

「3歳のお祝いの由来は、髪置(かみおき)です。平安時代は、男女ともに生まれて7日に産毛を剃り、坊主頭で育てる慣わしでした。3歳くらいになると髪を伸ばし始め、『髪置の儀』を行ったのです」(近藤さん)

赤ちゃんから髪を結うほどに成長したことを祝っていたのですね。

「5歳は『袴着(はかまぎ)』『着袴(ちゃっこ)』です。これも平安時代に行っていたもので、5~7歳くらいに、はじめて袴をつける儀式です。もとは男女ともに行っていましたが、江戸時代に男子のみとなりました。

7歳は『帯解(おびとき)』です。それまで紐のついた着物を着ていた子どもが、帯を締めて着物を着るようになることを祝うものです。室町時代に男女とも9歳で行っていましがた、江戸末期には男子が5歳、女子が7歳で行うようになっていったようです」(近藤さん)

いつ行う? 七五三の“年齢”や日取り

現代の七五三は、7歳、5歳、3歳に当たる年の11月15日に、参拝するのが一般的ですが、地域によって年齢や祝い方などに違いもあるようです。

「子どもの健やかな成長を願う気持ちから行われてきた慣わしなので、その地域に根ざしたそれぞれの形となっているのでしょう。

参拝するのは氏神様、つまり地域に住んでいる人々が昔から信仰し、祀ってきた身近な神様が多いですが、それ以外の神社や寺社にお詣りしても問題はありません。

また、必ずしも11月15日に行わなければならないものでもありません。11月15日は祝日ではないので、都合のつけやすい週末や祝日、参拝客の混雑の少ない時期など選んで全く問題ありません。日本は南北に長いので、地域の気候なども考えることもあるでしょう。

年齢については、『数え年』『満年齢』の2通りの数え方がありますが、どちらかにこだわる必要はありません。例えば、兄弟姉妹がいるのなら、年上の子は数え年、年下の子は満年齢で数えることでタイミングを合わせて行うのも、しなやかなお祝いの方法ではないでしょうか」(近藤さん)

七五三には子どもの成長1つ1つを喜び健康を願う人々の深い思いがあったのですね。


取材協力
晴れ着の丸昌 横浜店(晴れ着のアレコレ・https://www.hareginomarusho.co.jp/contents/)、岡田芳朗ほか「年中行事読本」(創元社)

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