奄美地方と沖縄本島地方で線状降水帯による大雨 災害発生に厳重警戒

ウェザーニュース

奄美地方（鹿児島県）、沖縄本島地方では雨が降り続き、大雨災害発生の危険性が高まっています。

沖縄気象台は、本島北部で線状降水帯による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いているとして、0時07分に「顕著な大雨に関する情報」を発表しました。

また、名瀬測候所は、奄美地方で線状降水帯による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いているとして、0時37分に「顕著な大雨に関する情報」を発表しました。

奄美地方、本島北部付近では9日(土)午前中にかけて断続的に雨が強く降る予想です。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫等に警戒してください。

逃げ遅れないよう避難の判断を

本島北部付近では非常に激しい雨が降り続き、0時12分と0時37分、 0時46分、1時15分、1時27分、1時36分、1時45分、1時55分に記録的短時間大雨情報も発表されました。

また、鹿児島県与論町付近でも非常に激しい雨が降り続き、1時07分に記録的短時間大雨情報も発表されました。

土砂災害や河川の氾濫が発生するおそれが急激に高まっています。

▼沖縄県で猛烈な雨
0時00分までの1時間に、
　東村付近で約120mm（解析雨量）

▼沖縄県で猛烈な雨
0時30分までの1時間に、
　国頭村西部付近で約110mm（解析雨量）
　国頭村東部付近で約110mm（解析雨量）

▼沖縄県で猛烈な雨
0時40分までの1時間に、
　国頭村北部付近で約120mm（解析雨量）
0時30分までの1時間に、
　国頭村西部付近で120mm以上（解析雨量）

▼鹿児島県で猛烈な雨
1時00分までの1時間に、
　与論町付近で約120mm（解析雨量）

▼沖縄県で猛烈な雨
1時10分までの1時間に、
　名護市西部付近で約120mm（解析雨量）
　大宜味村付近で約110mm（解析雨量）

▼沖縄県で猛烈な雨
1時20分までの1時間に、
　東村付近で約120mm（解析雨量）

▼沖縄県で猛烈な雨
1時30分までの1時間に、
　大宜味村付近で120mm以上（解析雨量）

▼沖縄県で猛烈な雨
1時40分までの1時間に、
　東村付近で120mm以上（解析雨量）
　名護市東部付近で約110mm（解析雨量）

▼沖縄県で猛烈な雨
1時50分までの1時間に、
　名護市西部付近で120mm以上（解析雨量）
　名護市東部付近で120mm以上（解析雨量）

崖や川の近くなど、危険な場所にいる方は、地元市町村から発令されている避難情報に従い、直ちに適切な避難行動をとってください。

周りの状況を確認し、避難場所への避難が危険な場合は、少しでも崖や沢から離れた建物や、少しでも浸水しにくい高い場所に移動するなど、身の安全を確保してください。

今後、急激に状況が悪化するおそれもあります。少しでも危険を感じた場合には、避難情報が出ていなくても自ら安全な場所へ移動する判断をしてください。

「顕著な大雨に関する情報」とは

顕著な大雨に関する情報とは、大雨による災害発生の危険度が急激に高まっている中で、線状の降水帯により非常に激しい雨が同じ場所で降り続いている状況を「線状降水帯」というキーワードを使って解説する情報です。

線状降水帯による大雨が、災害発生の危険度の高まりにつながるものとして社会に浸透しつつあるため、危機感を伝えるために2021年から運用が始まりました。

情報が発表された地域の周辺では危険が迫っているため、地元の自治体が発表する避難情報などを確認して、速やかに適切な行動をとるようにしてください。

なお気象庁によると、過去のデータを用いたシミュレーションの結果、この「顕著な大雨に関する情報」は1年間に全国で約10〜20事例程度の発表が想定されるとのことです。発表の頻度は特別警報と比べて多いものの、当該の地域にとっては数年に一度あるかないかの大雨ですので、決して油断をしないようにしてください。