奄美・沖縄で記録的な大雨 与論島では昭和53年からの観測史上1位

ウェザーニュース

沖縄や鹿児島県の奄美地方では昨日8日(金)から断続的に激しい雨が降っています。

特に沖縄本島北部と奄美地方南部では記録的な大雨となっている所があり、24時間雨量が800mmに迫る鹿児島県与論町には大雨特別警報が発表されています。大雨災害に厳重に警戒してください。

アメダスでも573.5mmを観測

沖縄や奄美では、本州付近に中心をもつ高気圧の縁辺をまわる湿った空気が流れ込みやすくなっています。この影響で昨日8日(金)から活発な雨雲が多数発生・発達を繰り返しています。

与論島では昨日8日(金)昼頃から断続的に雨が強まっていて、今日9日(土)5時までにアメダス与論島の24時間雨量は573.5mmに達しました。これは1978年(昭和53年)からの観測史上1位の記録的な大雨で、これまでに経験したことのない危険な状況になっているといえます。


鹿児島県が設置した雨量計では24時間に791.0mmを観測していて、全国的に見ても珍しい記録的な雨量です。与論島は比較的平坦な島ですが、すでに広範囲で浸水が発生したり、土砂災害が発生している可能性があります。

ご自身のいる場所が危険であればすぐに避難してください。すでに周囲に土砂の流入や浸水が始まっている場合は、少しでも助かる可能性がある家の上階、斜面の反対側に行くようにしてください。

沖縄本島北部でも猛烈な雨

また、今日未明には沖縄本島北部でも大雨となり、東村では1時間に101.5mmの猛烈な雨を観測しました。気象庁は記録的短時間大雨情報や顕著な大雨に関する気象情報を発表し、警戒を呼びかけています。



沖縄や奄美では今日午後にかけて断続的に激しい雨が降り、このほかの地域でも大雨災害の危険度が高まる可能性があります。自治体からの避難情報等を確認し、危険な場所には近寄らないでください。

河川の氾濫・多発的な土砂災害に厳重警戒　命を守る最善の行動を

警戒レベルととるべき行動

▼特別警報の対象市町村（二次細分区域名）
・大雨特別警報（土砂災害、浸水害）
　与論町


「特別警報」は、「警報」の発表基準をはるかに超える数十年に一度の大災害が起こると予想される場合に発表され、対象地域の住民の方々に対して最大限の警戒を呼びかけるものです。

また、気象庁では気象警報等の防災気象情報について、取るべき行動を直感的に理解出来るよう5段階の「大雨警戒レベル」での表現を提供しています。レベル5は災害が切迫しているか既に災害が発生している段階で、そこから避難を開始することが困難となるような状況です。