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実はピーナッツは“ナッツ”ではない? 落花生の秘密や栄養

ウェザーニュース / 2024年11月11日 9時30分

ウェザーニュース

バターピーナッツや煎りピーナッツは、おつまみやお菓子などで1年中見かけるお馴染みのお菓子です。今の時季は、そのピーナッツの元となる生落花生が、収穫期を迎えています。

落花生やピーナッツというと、脂肪分が多くて食べ過ぎるとニキビができるとか、太るのでは?と思っている人も少なくないようです。ところがこうしたイメージは誤解されている部分が多く、実はその栄養には意外な秘密があるそうです。詳しい話を管理栄養士の柴田聡美さんに伺いました。

実は“ナッツ”ではない

「ピーナッツというと、名前に“ナッツ”が付くために、くるみやアーモンドと同じ種実類=ナッツだと思われていますが、大豆やそら豆などと同じ仲間、マメ科の植物である落花生の実です。

ただ、乾燥させて煎ると香ばしくナッツのようになることや、豆類の栄養の多くは炭水化物が占めるのに、ピーナッツは半分近くが脂質であり、炭水化物が2割程度しかないこと、見た目もナッツ類に似ていることから“Pea(豆)+nuts(ナッツ)”と呼ばれるようになったのです」(柴田さん)

脂質が半分もあると、やはり食べると太るのでは? と心配になります。

ピーナッツの脂肪は太りにくい“植物性脂肪”

「脂肪で太るのは肉の脂身などの動物性脂肪が大半です。しかし、ピーナッツの脂肪は太りにくい植物性の上に、動脈硬化などの生活習慣病を予防する効果のあるオレイン酸、リノール酸が多く含まれています。また、全身の血管を強くしなやかにする働きのあるパルミチン酸、αリノレン酸も豊富です。

さらに脂肪の他に太る原因として最近注目されているのが、消化が始まると血糖値が急上昇してインシュリンが糖質を脂質に変えてしまう現象です。米やパンは食べると血糖値が急上昇して糖質が脂質に変えられて体内に蓄えられ、結果的に太る一因になるといわれていますが、ピーナッツは非常に緩やかな上昇にとどまるので、太りにくいのです。

小腹がすいたときなどにはちょっとつまむのにはとても良い食品です」(柴田さん)

二日酔いの防止にも

ピーナッツは酒のつまみで食べることも多いですが、これは理にかなった組み合わせのようです。

「ピーナッツを酒のつまみにするのは、もちろんおいしいからですが、ピーナッツにはナイアシンというビタミンが含まれていて、これが二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解する効果があります。

また同様に含まれるアスパラギン酸には、利尿作用があるので、悪酔いを防止します。つまり、酒のつまみにピーナッツというのは理にかなっているのです」(柴田さん)

さまざまな栄養が含まれ、実は太りにくいピーナッツですが、やはり食べすぎは禁物。1日約20~30粒が適量だといいます。

また、バターピーナッツだと動物性脂肪も摂ることになるので、食べ過ぎには注意しましょう。乾煎りだとポリフェノールが含まれる皮ごと食べやすくなるのでオススメです。

旬の時期に収穫された生落花生は抜群に良い香りです。スーパーなどの店頭に並ぶのは千葉県などの産地に限られますが、最近はネット通販でも購入しやすいので、ぜひこの時期のお酒のお供として、試してみてはいかがでしょうか。

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