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新米シーズンに気になる、お米につく害虫の正体と対策

ウェザーニュース / 2024年11月17日 5時0分

ウェザーニュース

朝晩がぐっと冷えこむようになり、色鮮やかに葉が染まる美しい紅葉の季節になりました。実りの季節には、新米も出回り食が進みます。各地に多種多様な銘柄米があるのも嬉しいもの。ただ、お米をたくさん手に入れると気になるのが、お米につく虫のことです。

今回はお米につきやすい代表的な2種類の害虫について、⾍ケア⽤品最⼤⼿のアース製薬に対策⽅法を教えていただきましょう。

お米につく虫の正体は?

お米につく代表的な害虫の正体とは何でしょうか。

「家庭で目にすることが多いお米につく代表的な害虫はコクゾウムシとノシメマダラメイガです。コクゾウムシは、成虫が約3mm位の黒っぽい害虫です。ノシメマダラメイガは小さな蛾(が)の仲間ですが、お米につくのは幼虫のときで、幼虫は約10~12mmの白っぽい円筒形をしています」

それぞれどのようにお米につくのでしょうか。

「コクゾウムシは、よく見ると赤褐色〜黒褐色です。象の鼻のように長い口器(こうき)で、米などの穀物を食べることが名前のもととなっています。

コクゾウムシのメスは口器でお米に穴を開け、卵を産みます。幼虫は中で成長して蛹(さなぎ)となり、成虫になると内側から食い破って出てくるのです。温度が28℃前後、湿度は60~80%くらいの環境を好みます。

ノシメマダラメイガの幼虫は、胚芽部やぬか層を食べて成長し、やがて大量の糸を吐いてお米の粒を綴(つづ)って巣を作ります。体の色がお米と似ているため気づきにくいです。

成虫になると7〜8mmほどで、翅(はね)を開くと13〜16mmほどに。頭部は黒色、翅は淡黄色から赤褐色をしています。成虫はお米を食べることはありませんが、部屋の中を飛んでいるなどして気づくきっかけとなることがあります」

お米に虫がわく理由と対策は?

不思議なのはお米に虫がわく経緯です。

「『お米に虫がわく』と言いますが、もちろん何もないお米の中に虫が発生するわけではありません。コクゾウムシのメスは1匹で約200個、ノシメマダラメイガは約100~400個の卵を産むとされています。

侵入経路の特定は難しいのですが、お米の製造過程や流通・保管時にどこからか成虫が侵入して卵を産みつけることで繁殖すると考えられます」

お米に虫がつかないようにするには、どうしたらよいのでしょうか。

「コクゾウムシもノシメマダラメイガも15℃以上あれば発育できます。秋から冬にかけても暖房などで家の中の気温が高く保たれている場合は、お米を密閉容器に入れた状態で、温度が低く虫の侵入も防げる冷蔵庫で保管するのがおすすめです。

もしも、常温で保管する場合は、虫が好む湿気を避けるため風通しのよい場所で。そして長期保管を避けるようにしましょう。

また、お米につく虫は小⻨粉やパスタ・蕎⻨などの乾麺、お菓子などにもついて発生源となることがあります。家庭での保管はそうした点にも注意することが大切です。

米びつ専用の虫よけ剤を使うのもよいでしょう。虫を誘因する一因となるお米のニオイを脱臭する活性炭入りのものもあります」

せっかくのお米をおいしく安心して食べられるよう、虫への対策も忘れないようにしましょう。


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