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スキー場のリフトが止まる風速とは

ウェザーニュース / 2024年12月19日 13時50分

ウェザーニュース

ワクワクしながらスキー場に着いたら、強風により運転停止でがっかり、という経験をしたことはありませんか。

スキー場のリフトの運行は風に大きく影響されます。そこで風とリフトの運行について、リフト製造の専門会社、日本ケーブル(株)に聞きました。

運行基準は各スキー場ごとに決められる

「風に対する運行基準は、各スキー場の事業者ごとに基準を設けて運転をしているので、スキー場共通の基準というのはありませんが、『おおむね2人乗りのペアリフトで、風速15m/sを超えると運転盤から警報が発信され、注意運転。18m/sを超すと運転停止』としているところが多いようです。

ただ、リフトの設置場所により、風の向き、風の連続性などで、より低い風速でも注意運転モード(減速運転)に切り替えたり、運行停止の風速を低めに設定したりしています。

行く予定のスキー場方面に強風注意報が出ている場合は、リフトが動いているかどうか問い合わせるのが一番です」(日本ケーブル広報担当者)


スキー場の事業者が注意深く風速や風の向きを監視しているのは、風の影響によって搬器(お客さんが乗る座席部分)が左右に揺れると、支柱と接触したり、ロープが軌道から外れる「脱索」の原因となるためです。
各スキー場では、何ヵ所も風速計を設置して風速や風の向きを常時計測しています。

三杯式がほとんど、スキー場の風速計

「スキー場の風速計は、気象庁検定を取得した『三杯式風速計』(おたまのような形状の羽根が3つ付いているもの)が一般的です。設置場所は基本1ヵ所=『山頂側の最終支柱』の上ですが、地形的に風が一番強く発生する途中の支柱に設置したり、また2ヵ所設置して風速データ2つを連動させて計測しているリフトもあります。

三杯式風速計

『風向風速計』という飛行機の先端にプロペラがついていて風速と風向を同時に計測するもの(気象台はすべて風向風速計)もありますが、高価なのでゴンドラリフトとかロープウェイなど、上位機種に設置されています」ということでした。

スキー場のリフトは、天候に大きく左右される乗り物なので、安全運行のために常時、計測機器やゲレンデの天候状況を目視で確認しているわけですね。
スキーやスノーボードに出かけた時は、リフトやゴンドラの終点の上を見てください。「三杯式風速計」や「風向風速計」が仕事をしている様子がわかると思います。

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)

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