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ポインセチアが「クリスマスの花」になったのはいつどうして?

ウェザーニュース / 2024年12月24日 5時10分

ウェザーニュース

今日は12月24日でクリスマスイブ。クリスマスカラーといえば赤や緑を思う浮かべますが、赤というと「クリスマスの花」であるポインセチアを思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。この時季になると、お花屋さんの店頭にポインセチアの鉢植えがよく並んでいます。

クリスマスの花の代名詞ともいえるポインセチアとはどんな植物なのか、そして、ポインセチアはいつどうして「クリスマスの花」になったのか見ていきましょう。

メキシコ大使とポインセチアの関係

ポインセチアはトウダイグサ科トウダイグサ属の常緑低木で、メキシコが原産です。和名はショウジョウボク(猩々木)といいます。

「猩々」はオランウータンなどに似た、中国の伝説上の動物で、赤い体毛や極めて赤い血を持ち、酒を好むといわれます。その猩々から「猩々木」の名が付いたと考えられています。

一方、「ポインセチア」の名は、アメリカの初代メキシコ大使であるジョエル・ロバーツ・ポインセットの名前にちなみます。ポインセットが19世紀前半にアメリカにこの植物を持ち帰ったことから「ポインセチア」と名づけられました。

大きな赤い部分は花?

ポインセチア 花(蕾)と苞(葉)の違い

ポインセチアというと「赤い花」を思い浮かべる人も多そうですが、じつは大きな赤い花びらに見えるのは、花ではなく、苞(ほう)と呼ばれる葉です。

ポインセチアをよく見ると、苞の中心に複数の緑色の小さな粒(つぶ)があるのがわかります。この粒々がポインセチアの花です。花は赤、葉は緑と思っていると、間違えそうですね。

ポインセチアの苞(葉)の色は赤が一般的ですが、ほかにも、白や黄、ピンク、斑入り(ふいり/地の色に別の色がまだらにまじっていること)などがあります。

原産地のメキシコでは「聖夜」と呼ばれる

ポインセチアとクリスマスには、どんな関係があるのでしょうか。

クリスマスとの関係は、ポインセットがアメリカにこの植物を持ち帰った時期より、さらにさかのぼります。

17世紀、メキシコに移り住んだ宣教師たちが、赤く色づくこの植物を見て、「清純なキリストの血」と思い、キリストの誕生祭の行列で使ったと伝わります。これ以降、ポインセチアはクリスマスの飾りとして使われるようになったといわれます。

ちなみに、メキシコではポインセチアは「聖夜」などを意味する「ノーチェ・ブエナ」と呼ばれています。

ショウジョウボク(猩々木)やノーチェ・ブエナなどの名もあるポインセチア。その代表的な花言葉は「幸運を祈る」です。

ポインセチアがクリスマスの花となったのは、400年以上も前のことになります。歴史を感じながらクリスマスや年の瀬にポインセチアを鑑賞してみてはどうでしょうか。

参考資料
『花ごよみ花だより』(編者/八坂書房、八坂書房)、『色と形で見わけ 散歩を楽しむ花図鑑』(監修/小池安比古、著者/大地佳子、写真/亀田龍吉、ナツメ社)、『想いを贈る 花言葉』(監修/国吉純、ナツメ社)、『美しい花言葉・花図鑑』(著者/二宮考嗣、ナツメ社)、『花言葉・花事典』(編者/フルール・フルール、池田書店)、『四季の花の名前と育て方』(監修/川原田邦彦、日東書院本社)

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