1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

2024年 世界の気象トピックス 各地で熱波や大雨被害

ウェザーニュース / 2024年12月31日 11時30分

ウェザーニュース

2024年は世界各地で熱波が猛威を振るい、年間平均気温は過去最高の更新が確実に。スペインは記録的豪雨に見舞われ、アメリカには5個のハリケーンが上陸。アジアでは台風11号(ヤギ)が南シナ海で異例の発達を遂げ、各地に甚大な被害をもたらした。今年の世界の気象トピックスを振り返ります。

各地で熱波 世界の気温は過去最高の見通し

今年はアメリカやヨーロッパ、アジアなど各地で熱波に見舞われました。

昨年から続く海面水温の記録的な高さの影響もあり、世界の平均気温は年明けから過去最高の水準が続いています。夏の早い時期から熱波となった地域もあり、アメリカのラスベガスでは観測開始以来最も早く110°F(43.9℃)以上を記録。インドのニューデリーでは5月中旬から1か月以上にわたって40℃以上の暑さが継続しました。

ヨーロッパでもギリシャなど地中海周辺を中心に熱波となり、7月には暑いエリアがフランスなどヨーロッパの各地に拡大しています。

11月までの集計で、2024年の世界の気温は過去最高だった昨年以上で経過していて、今年が最も暑い一年になることは確実です。

スペインでは記録的な大雨で大きな被害

今年の大雨被害の中で際立ったのが10月のスペインの大雨です。

上空5500m付近で−18℃以下の強い寒気を伴った低気圧が大西洋から南下し、スペイン付近をゆっくりと通過。低気圧に向かって南東からは湿った空気が流れ込み、地中海に面したエリアを中心に記録的な大雨となりました。

スペインの気象当局によると、バレンシアの西方に位置するトゥリスの観測点で1時間最大179.4mm、24時間では618.0mmの豪雨となり、1時間雨量はスペイン国内での記録を更新しました。

この大雨によって河川が氾濫するなど大規模な洪水が発生し、200人以上の方が亡くなる大きな被害となっています。

アメリカを次々にハリケーンが襲う

アメリカのメキシコ湾・大西洋地域では今年11個のハリケーンが発生しました。そのうち5つがカテゴリー3以上にまで発達し、いずれも平年よりも多くなっています。アメリカ本土に上陸したハリケーンはBeryl、Debby、Francine、Helene、Miltonの5つです。

ハリケーンHeleneは日本時間の9月27日、フロリダ州のビッグベンド地区に上陸しました。上陸時の中心気圧は938hPaで、5段階ある強さのランクで上から2番目のカテゴリー4の勢力でした。

24時間解析雨量は多い所で300mmを超え、地形の影響を受けたアパラチア山脈の南東斜面では600mm以上に達したとみられます。主に大雨による顕著な洪水や高潮によって被害がもたらされました。


また、ハリケーンMiltonはピーク時の勢力が中心気圧897hPa、最大風速155ノット(80m/s)に達し、メキシコ湾・大西洋エリアのハリケーンとしては過去5番目の強さになりました。日本時間の10月10日にフロリダ州に上陸し、ハリケーンの接近時には多数の竜巻が発生しました。

アメリカ国立気象局のStorm Prediction Centerによるとマイアミ管区だけでも5〜7の巨大竜巻が発生し、家屋倒壊などの被害が相次ぎました。

南シナ海で記録的発達をした台風11号・YAGI

今年発生した26個の台風の中で最も発達した台風11号(ヤギ)は中国やベトナムに大きな被害をもたらしました。

9月1日にフィリピンの東で発生した台風11号はルソン島に上陸した後、南シナ海に進みました。南シナ海の海面水温が高かったことに加え、台風を構成する積乱雲のもととなる大量の水蒸気が供給されたことで急速に発達し、ピーク時には中心気圧915hPa、最大風速55m/sの猛烈な台風となりました。

南シナ海でここまで発達する台風は珍しく、中心が東経120度よりも西に進んだ台風としては1954年8号に次ぐ規模です。

台風の経路にあたった中国南部やベトナムで被害が拡大し、特にベトナムでは土砂災害や洪水などで100人を超える方が亡くなっています。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください