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今冬はしもやけが急増中 発症の原因となる寒暖差の目安は

ウェザーニュース / 2025年1月28日 5時10分

ウェザーニュース

今冬はたびたび厳しい寒さが日本列島を襲っています。インフルエンザの流行が注目されていますが、ほかにもこの寒さで注意したいことがあります。

「しもやけが急増しています。しもやけであることに気づいてない患者さんも多いです」と、野村皮膚科医院(横浜市神奈川区)院長の野村有子先生は話します。

手足がジンジン痛む、痛痒い、温まるとムズムズするのは、しもやけかもしれません。注意すべき気温、あかぎれとの違い、対策など教えていただきましょう。

今冬はしもやけに注意!?

なぜ、この冬はしもやけに悩む人が急激に増えているのでしょうか。

「急激な寒さが影響しているのでしょう。特に12月から1月中旬にかけて、しもやけで来院される患者さんが多くいらっしゃいます。

しもやけは冷えと温度差によって発症します。具体的には、1日の気温差が10℃以上、あるいは室内外の寒暖差が10℃以上になり、最低気温が5℃を下回ると増えてきます」(野村先生)

寒暖差からしもやけになるのは、体温の仕組みと関係があります。

「体は体温を一定に保つ仕組みが備わっています。寒いときには血管が細くなり熱の発散を防ぎ、暑いときには血管を広げて熱を逃がすようにしています。

ところが寒暖差が大きいと、血管の収縮・拡張が繰り返されているうちに、うまくコントロールができなくなり、血行に障害が生じます。血行が悪くなることで、しもやけを起こしてしまうのです」(野村先生)

しもやけができやすい場所は?

野村先生によると、しもやけの自覚のない患者さんも多いといいます。

「『初めてなった』『子供の時以来!』と言ってくる中年~高齢者もいます。

初期のしもやけは、赤く腫れる、痛痒いなどの症状が現れます。特に、お風呂や寝床などで温まったときに、かゆみやムズムズを感じることも多いです。

しもやけができやすいのは、手足の指先、かかと、耳朶(じだ/耳たぶ)、鼻の先端など、冷たい外気で血行が悪くなりやすい末端の部位です。足指やかかとなどは、きつめの靴やヒールの高い靴で足を締めつけて血行が悪くなることも要因となります」(野村先生)

しもやけと混同しやすいのがあかぎれです。

「寒いときに手足にできてしもやけと似ていますが、あかぎれは発症するメカニズムが異なります。しもやけは寒さで血行が悪くなることが原因ですが、あかぎれは皮膚が乾燥して表面に亀裂ができている状態です。

皮脂腺が少なく外気にさらされている手指は乾燥しやすく、特に水仕事が多い人は毎年のようにあかぎれに悩まされることもあります」(野村先生)

しもやけを防ぐには

寒い時季にしもやけを防ぐにはどうしたらよいのでしょうか。

「血行が悪くならないよう冷やさないことが大切です。帽子やマフラー、手袋などの防寒具を使って、露出している部分を守りましょう。

足は靴下を履くほか、血行を悪くしないよう靴で締めつけられないように、また底が厚めで下からの冷気を遮断してくれるものを履くようにします。夜寝る前は、手足にビタミンE入りのクリームをたっぷりマッサージするように塗って、綿の手袋や靴下を履いて寝ます。

かゆみや痛みがなかなか取れないとき、同じ症状を繰り返すときなどは、早めに皮膚科を受診します。

患部がジュクジュクしてきたり、血が出てるときは、しもやけが深い部分まで進行して治療に時間がかかります。そうなる前に適切な治療を受けることが大切です。

また、しもやけに似た症状が出ることがある膠原病や血管の病気など、別の病気が隠れていることもあります」(野村先生)

冬の寒さはまだ続きます。しっかりしもやけ対策をしていきましょう。


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