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これでしばらく代表のことは忘れられる…/原ゆみこのマドリッド

超ワールドサッカー / 2021年11月17日 21時30分

写真:©︎RFEF

「決めつけちゃいけないんだけど」そんな風に私が頭を悩ましていたのは火曜日、ようやくヨーロッパがW杯グループ予選終了を迎え、またクラブの試合に専念できるのを喜んでいた時のことでした。いやあ、というのもその日の夜にベルギー戦を控えるウェールズ代表からの報があり、ベイルが再びふくらはぎを負傷。先週末のベラルーシ戦前半ハーフをプレーしただけで、5-1と勝利した母国のチームが、結果的にすでに突破を決めていたベルギーとも引分けたため、2位でプレーオフ出場権獲得となったのは良かったんですけどね。当人は9月の代表戦後から、ずっと同じ箇所のリハビリで、お給料をもらっているレアル・マドリーの試合にはまったく出ておらず。今度も治療のためにバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場に通うだけで、3月のプレーオフに合わせて回復するつもりだったら、どうしましょう!

いえ、税込み3000万ユーロ(約40億円)の年棒を払うのはクラブですから、ペレス会長がそれでいいなら、私は全然、構わないんですけどね。ただ幸い今回、ケガをしてマドリーに帰って来るのは彼だけで、おまけにラッキーなことに前節でW杯出場が決まったブラジルからは累積警告でアルゼンチン戦に出られないカセミロが、同様にベルギーからもGKクルトワとアザールがロベルト・マルティネス監督の計らいで、ウェールズ戦には出ずに代表離脱できることに。

だったら、どうしてお隣さんのカラスコはエストニア戦で3-1の勝利に貢献するgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決めながら、ねぎらい早期帰還をさせてもらえないのかとか、カザフスタン戦で8-0の大勝をして突破を決めたフランスのデシャン監督は消化試合であるフィンランド戦でベンゼマを控えスタートにしながら、何でグリーズマンが先発で後半22分までプレーさせられたのかとか、些細な疑問は幾つかあるんですが、まあ、とりあえず、スペインが日曜の最終節でどうだったのか、お伝えしていくことにすると。

その日は先にブタルケを訪れた私だったんですが、各国代表戦週間も休めない2部のマドリッド勢が実は今、大変なことになっているんですよ。柴崎岳選手とオメロウ(ナイジェリア)がいない中、オビエドを迎えたレガネスは、うーん、チャンスは彼らの方が多かったんですけどね。兄弟の結婚式に参列するため、試合当日朝の練習を無断欠勤し、前任アシエル・ガリターノ監督から戦力外にされたボルハ・ガルセル(アトレティコからレンタル)もナフティ新監督には頼られているようで、スタメンで頑張っていたんですが、結局、その試合はスコアレスドローで終了。

指揮官が代わってもまだ1勝2分けと波に乗ることはできず、2部残留圏の18位まで勝ち点差2の20位のままなんですが、アンケーラ監督から、Bチームのロメロ監督が昇格して引き継いだ後、11月頭には3人目のフラン・フェルナンデス監督になったアルコルコンなど、未だに最下位を爆走していますからね。3チーム目のフエンラブラダもあっという前に19位と降格圏入りしてしまいましたし、このままでは来季は2部にマドリッドのチームが1つもないという恐れも。代わって1部の弟分、ヘタフェが落ちるから大丈夫なんて話、冗談でも聞きたくないんですが、まあそれはそれ。

ちなみにセビージャ(スペイン南部)のカルトゥーハをチケット完売にしたスウェーデン戦の方は私が自宅に着く前に始まったんですが、何かと最近は便利でねえ。TVE(スペイン国営放送)の中継だったため、RTVEplayのアプリで見られちゃったりするんですが、歩きながら、チラチラ、スマホ画面を伺っている間にゴールが入らなかったのは助かったかと。この試合、ルイス・エンリケ監督はサラビア(スポルティングCP)のPKゴールで0-1と勝利したギリシャ戦から、カルバハル(マドリー)、イニゴ・マルティネス(アスレティック)、ガヤ(バレンシア)、ロドリ(マンチェスター・シティ)、コケ(アトレティコ)、モラタ(ユベントス)から、アスピリクエタ(チェルシー)、パウ・トーレス(ビジャレアル)、ジョルディ・アルバ、ブスケツ(バルサ)、カルロス・ソレル(バレンシア)、ダニ・オルモ(ライプツィヒ)へと大量6人もスタメンを変更。

とはいえ、負傷のアンス・ファティ(バルサ)の代理で初招集されたラウール・デ・トマス(エスパニョール)が2試合連続で先発したこと、というか、アテナではRdTだったネームがRTVEやRFEF(スペイン・サッカー協会)と混同されるのを嫌がったUEFAに使用を禁じられ、フルネーム記載に変わっていたという、実況アナの話ぐらいしか、あまり記憶に残らなかった前半は、フォルスベリ(ライプツィヒ)の2度のシュートも枠を外れ、両チーム共、無得点のままでハーフタイム入ることに。実際、スペインは引分けでもW杯出場できたため、それでも良かったんですが、前節のジョージア戦2-0の負けで1位から転落し、絶対勝利が必要だったスウェーデンがイブラヒモビッチ(ミラン)を控えにしたのはちょっと、理解不能だったかと。

そして後半、ルイス・エンリケ監督は14分に早くもRdTとサラビアを下げ、モラタとロドリゴ・モレノ(リーズ)に前線を入れ替えたんですが、うーん、この4人共、RMカスティージャ(マドリーのBチーム)出身なのはともかく、あんまり情勢は変化しませんでしたねえ。スウェーデンも満を持して、28分にはイサク(レアル・ソシエダ)の代わりにイブラヒモビッチを投入してきたんですが、スコアが動いたのはもう、コアレスドロー突破でもいいかと思いかけていた41分のことでした。ええ、10月のネーションズリーグ・ファイナルフォーはケガで欠席したものの、ルイス・エンリケ監督の固定メンバーであるオルモがエリア外から撃ったシュートがGKオルセン(シェフィールド・ユナイテッド)の手に触れてバーを直撃。跳ね返ったボールに誰よりも早く迫ったのが、同じく10月はいなかったモラタで、いや本音を言うと、どんなにゴールの近くから蹴っても彼なら失敗するかもしれないと、私も心配だったんですけどね。

その辺がやはり、来年6月に2年のレンタル期間が終わるユベントスは3500万ユーロ(約46億円)の買取オプションを行使するつもりがないとか、アトレティコも帰還を望んでおらず、その場合は他のチームに売却する予定だなんて言われてしまう原因なのかなと思いますが、大丈夫。当人も後で「Una la he tirado fuera del estadio y la otra, lo hice más difícil y la metí/ウナ・ラ・エ・テイラードー・フエラ・デル・エスタディオ・イ・ラ・オトラ、ロ・イセ・マス・デフィシル・イ・ラ・メティ(1本はスタジアムの外へ蹴ってしまったけど、もう1つはもっと難しいことをやって入れた)」と言っていたように、ゴールのすぐ前からネット天井を狙って撃ち上げ、1978年以来、皆勤しているW杯への切符を確かなものにしてくれたんですから、嬉しいじゃないですか。

結局、この1点でスペインはスウェーデンに勝利。プレーオフの罰ゲームを相手に押しつけて、3月の代表戦週間には高みの見物で親善試合をこなすことができるようになったんですが、ビックリさせられましたね。試合終了後、チーム全員で場内一周をしているのには。いやあ、これで肩の100キロ相当の重荷を下ろせたというルイス・エンリケ監督によると、「Le hemos dedicado una vuelta de honor porque para nosotros es como un título/レ・エモス・デディカードー・ウナ・ブエルタ・デ・オノール・ポルケ・パラ・ノソトロス・エス・コモ・ウン・ティトゥロ(私たちにとってはタイトルのようなものだったから、場内一周でファンに捧げた)」そうなんですけどね。

ただ、今回のW杯予選は今年の3月にスタートしてから、コロナ禍で1年延期になったユーロ2020(スペインは準決勝敗退)が夏に挟まったり、10月にはネーションズリーグ・ファイナルフォー(準優勝)と、細切れだったせいもあって、強いスペインが戻って来たのかは正直、よくわからず。おまけにオリンピックなどもあり、その過密日程も影響したか、ケガでしょっちゅう招集メンバーが入れ替わり、ルイス・エンリケ監督が声をかけた選手はもう66人にもなるとなれば、来年11月にカタールに誰が行くのか、皆目、見当がつかなくなっているのは私だけではない?おまけに来年のW杯は夏開催ではないため、6月、9月に第3期ネーションズリーグのグループリーグ計6試合をやるとかで、これでW杯が2年おきとかになったら、もう選手もファンも訳がわからなっちゃうんじゃないでしょうか。

そして各国代表選手が戻って来つつある中、マドリッドの1部クラブも週末の試合に向けての練習を本格化させているんですが、先陣を切って、土曜にオサスナ戦を迎えるアトレティコではすでに火曜から、コケ、オブラク、ジョアン・フェリックスの3人が合流。スロベニアが予選落ちするのはいつものことなので、オブラクはすでにアトレティコに集中しているはずですが、最終節でセルビアに負け、2位でプレーオフに回ることになったジョアンなど、26日の抽選でポルトガルがイタリアと当たらないグループに入るよう、願掛けしてしまうかも。

木曜には火曜に試合のあったメンバーも揃うはずで、リハビリ中だったマルコス・ジョレンテ、レマルももうチーム練習に参加。唯一の悪いニュースは、バレンシア戦で左肩をケガしたトリッピアーが年内、プレーできそうにないことぐらいでしょうか。何せ、今年残っている7試合のうち、ワンダ・メトロポリターノでプレーできるカードはこの土曜と来週水曜のCLミラン戦、そして12月4日のマジョルカ戦しかありませんからね。おまけに10月の代表戦以降の3週間は1勝しかしていないため、リーガは1位と勝ち点5差の4位。それこそCLグループリーグなんて、ポルトより勝ち点1少ない3位と、まさにミラン戦とポルト戦が正念場となりますから、ウルグアイ代表でこの11月もアルゼンチンとボリビアに負け、W杯出場圏外の7位に落ちてしまったルイス・スアレスやヒメネスらもその辛さを早く乗り越えて、アトレティコでのいいパフォーマンスを維持してほしいものです。

一方、火曜の練習ではアザールやクルトワの顔も見えた、首位と勝ち点差1の2位につけるマドリーのリーガ再開は日曜のグラナダ戦。ケガ人は例のベイルとオリンピックで足首の腱を3本断裂して、長期リハビリとなっているセバージョスのみで、エルチェ戦で鼻を骨折したマリアーノ、ウルグアイ代表に行かなかったバルベルデの2人はプレーする準備がほぼ整いそうです。こちらはお隣さんと違い、CLも順調で、来週水曜のシェリフ戦で勝利すれば突破が確定。ちなみにこの先、ちょっと注目したいのが、セルビアでW杯出場権を勝ち取ったヨビッチで、あまりアンチェロティ監督には使われていませんからね。4年に1度のチャンスを逃さないため、冬の移籍市場でもっとプレーできるチームに移るかもしれませんよ。

え、代表戦週間入り直前にはビジャレアルに負け、相変わらず最下位にいるヘタフェには兄貴分の援護射撃がいるんじゃないかって?そうですね、彼らは日曜に全ての望みを懸けて、コリセウム・アルフォンソ・ペレスに16位のカディスを迎えるんですが、残留ゾーンぎりぎりの17位のグラナダとは勝ち点差5。アランバリやダミアンがウルグアイ代表でケガして帰って来ない限り、セルビア代表のマクシモビッチやミトロビッチはルンルンでしょうし、今は負傷者も12月までかかるヤンクト以外いませんからね。マドリーが力を貸してくれれば、月曜にエスタディオ・バジェカスでもう1つの弟分、ラージョと戦うマジョルカのホームを訪ねる、その次の試合辺りでは降格圏脱出もできるかもしれませんよ。


【マドリッド通信員】 原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。

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