【日本代表プレビュー】W杯前最後のテストマッチ、欠場確定選手がいる中でどう準備する?/vsカナダ代表【国際親善試合】
超ワールドサッカー / 2022年11月17日 13時30分
カタール・ワールドカップ(W杯)の開幕まで残り3日。このカナダ代表戦が、日本代表にとってW杯前最後の試合となる。
1日にメンバー26名を発表した森保一監督だったが、そこから中山雄太(ハダースフィールド・タウン)がアキレス腱を負傷し欠場が確定。FW町野修斗(湘南ベルマーレ)を追加招集した。
さらに、MF遠藤航(シュツットガルト)が相手選手と接触し、ピッチ上で意識を失うアクシデント。重度の脳震とうと診断され、他に問題はなかったが、回復プログラムの最中と、状況が読めない。
その他にもケガ人がいる他、リーグ戦の関係上合流が遅れていた選手もいる状態で、最後のテストマッチを迎えることとなる。
◆4名が欠場確定
カタールで調整を行い、UAEへと移動して試合を行う日本。しかし、この遠征には前述の理由から遠藤、そして太ももに違和感のあるMF守田英正(スポルティングCP)、チームで太ももを痛めてプレーをしていないDF冨安健洋(アーセナル)、そして最後に合流したMF三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)はカタールに留まることが決まり、試合には出ないこととなった。
一方で、9月に重傷を負いリハビリに励んでいたDF板倉滉(ボルシアMG)は、最後のリーグ戦で復帰。同様に離脱していたFW浅野拓磨(ボーフム)は、プレーこそしていないもののチームでは全体トレーニングに参加していた。
その他にも、MF田中碧(デュッセルドルフ)、MF久保建英(レアル・ソシエダ)など、負傷明けの選手も多く、コンディションをしっかりと実戦で見極めておきたいところ。23日に行われる初戦のドイツ代表戦に向けて時間がない中で、確認事項も多い。
いずれにしても、新たなことを試す以上に、ケガ明けの選手のコンディションのチェックと、週末に試合を行っていた海外組の回復具合は見ておきたいところだろう。
◆予選1位で36年ぶりのW杯出場
対するカナダは、1986年のメキシコ大会以来、9大会ぶりにW杯に出場。北中米カリブ海予選を首位で勝ち抜いて本大会の出場権を獲得したチームだ。
直近の試合では11日にバーレーン代表と対戦しており、2-2のドロー。9月にはカタール代表に0-2で勝利、ウルグアイ代表に0-2で敗戦という結果だ。
システムは[4-2-3-1]や[3-5-2]と色々試している状況。基本的には4バックがメインとなるが、状況に応じて3バックを使ってくるという状況だ。
当然ながら、W杯経験者はいない。ただ、悲願の本大会出場となり、選手たちの気合は十分。バイエルンのDFアルフォンソ・デイビスやリールのFWジョナサン・デイビッド、クラブ・ブルージュのウインガーFWタジョン・ブキャナンなど、若くてヨーロッパのトップレベルで活躍する選手は多い。
生きの良い若手選手をベテランが支えて躍動させるチーム。予選首位通過というミラクルを予想した人は少なく、その勢いをもってW杯に臨むはず。日本にとっては簡単ではない相手だ。
◆予想スタメン[4-2-3-1]
GK:権田修一
DF:酒井宏樹、谷口彰悟、板倉滉、長友佑都
MF:柴崎岳、田中碧
MF:伊東純也、鎌田大地、久保建英
FW:浅野拓磨
監督:森保一
森保監督は4名の欠場を明言した他、先発させる選手も一部明かし、MF柴崎岳(レガネス)とMF田中碧(デュッセルドルフ)は先発が確定。また、重傷から復帰したDF板倉滉(ボルシアMG)とFW浅野拓磨(ボーフム)も先発で状態を見極めるという。
その中で、残りのメンバーをどう考えるか。まず守護神だが、先に現地入りしている権田修一(清水エスパルス)かシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)が候補に。9月のドイツ遠征でパフォーマンスを上げ、正守護神争いに名乗りでたシュミットがどういうパフォーマンスを見せるかは注目。先発が権田、後半からシュミットという可能性は十分にありそうだ。
最終ラインだが、ここもケガでコンディションが上がっていなかったDF酒井宏樹(浦和レッズ)を先発させると予想。万全であれば問題ないのだが、クラブでも欠場することが多く、不安を抱えている。そして、左サイドバックは金髪に染め上げたDF長友佑都(FC東京)だろう。前述の中山の離脱を受け、左サイドバックとして自身が軸になることは感じているはず。その意気込みをプレーで見せられるかに注目だ。
そしてセンターバックだが、DF谷口彰悟(川崎フロンターレ)と予想。DF吉田麻也(シャルケ)という可能性もあるが、板倉とコンビを組ませて試すことを予想する。後半から吉田を投入する可能性はあるだろう。
ボランチは、監督が明言した柴崎と田中に。そして2列目は、右にMF伊東純也(スタッド・ランス)、トップ下にMF鎌田大地(フランクフルト)、左にMF久保建英(レアル・ソシエダ)と予想する。今大会の軸にもなるであろう3人だが、それぞれの状況を見たいはず。後半からはMF堂安律(フライブルク)、MF南野拓実(モナコ)、MF相馬勇紀(名古屋グランパス)も見たいところだ。
そして1トップには浅野と予想。どこまでプレーできるのかは見たいところだ。その他には、プレッシングで相手を翻弄できるFW前田大然(セルティック)や、ゴール量産体制に入ったFW上田綺世(セルクル・ブルージュ)、追加招集のFW町野修斗(湘南ベルマーレ)も起用しておきたいところ。指揮官がどう考えて選手を組ませるのかにも注目だ。
この一戦でもやれることは限られてくる。ただ、何を見出すことができるのか。カナダ代表戦は17日の22時40分にキックオフとなる。
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