「本当に誇り高き仕事」キャプテンとしてのW杯を終えた吉田麻也が若手に伝えたこと、国民の後押しには「一体感は凄く嬉しかった」と感謝
超ワールドサッカー / 2022年12月8日 6時45分
7日、カタール・ワールドカップ(W杯)での戦いを終えた日本代表が帰国。森保一監督やキャプテンのDF吉田麻也(シャルケ)が記者会見に参加した。
「新しい景色」としてベスト8以上の成績を目指して今大会に臨んだ日本代表。グループステージではW杯王者のドイツ代表、スペイン代表と同居し、死の組とも言われた中、そのドイツとスペインに勝利。グループステージを首位で突破した。
目標であるベスト8まであと一歩と迫った中で、ラウンド16では前回大会準優勝のクロアチア代表を相手に先制。後半に追いつかれたものの、延長戦まで戦いPK戦に。最後は敗れてしまい、「新しい景色」は見られなかったが、新しい時代を切り拓くことができた大会となった。
日本中で日本代表を応援する機運が高まり、深夜帯、早朝の試合でも多くの人が観戦。いつになく大きく盛り上がった中、空港にも多くのファンが集まり、選手たちを歓迎していた。
吉田は多くの歓迎を受けたことに対し「僕もとても幸せな気持ちで、素直に嬉しかったですし、本当であれば1人1人と握手したいぐらいですが、こういう世の中なので…」と語り、「過去2大会、僕は3回目のW杯で、ブラジルの時も盛り上がって、ロシアの時ももちろん盛り上がっていましたけど、今回はより苦しい時期をみんなで乗り越えて、一緒に戦ったという気持ちが強いです。自分たちもそこをキーワードにしてやってきたので、こういう一体感というのは凄く嬉しかったです」と、国民が1つになれたことを喜んだ。
自身3度目のW杯。今回はキャプテンとしての初めてのW杯となった吉田。敗退決定後、最後にチームにかけた言葉を問われ、「ちょと感情的になっていて何を言ったかあまり覚えていないんですが」と切り出し、若手選手に対して、日本代表であることの誇りを持ち、よりサッカーの人気を高めることを伝えたとした。
「日本代表でほとんどの選手が20代で、若くして日本を背負って仕事ができるということは滅多にないことだと思います。しかも自分の好きなサッカーで、自分の国を背負って戦えるということは本当に誇り高き仕事だと思っています」
「なので、みんなにもこんな良い仕事はないよと。次の大会から予選の形式も変わって、出場国も変わってくるので、もしかしたらだいぶレベルの違う国と戦うかもしれないですし、移動が出てきたり、自チームでの戦い、より高いところに身を置かなければいけないです」
「ただ、ヨーロッパとは物理的な距離もあって、移動だったりが凄く大変になるので、その中で大変な時こそ、日本を代表して戦うことの素晴らしさを噛み締めて、戦おうという話はしました」
また、今回の躍進で注目が集まっていることにも言及。露出を増やして、もっと関心を持ってもらうようにしようと売り込んだ。
「あとはこれから注目度が高まる中、日本に帰ってくる選手も多いので、たくさんメディアに出て、露出を増やして、サッカー人気を加速させようとお願いしました。メディアの皆さんも是非、若い選手にオファーをどしどしお待ちしております笑」
一方で、自身よりも先輩になるのはGK川島永嗣(ストラスブール)とDF長友佑都(FC東京)のみという状況。ベテラン勢の存在感の大きさ、チームを構築する上での重要性を語った。
「共に代表でプレーしてきて、10年以上が経ちますけど、2人とも本当に芯の強い男だなと思います。彼らと僕も含めて、チームに与える影響は少なくなくて、良い面も悪い面もあると思いますが、常に良い形でチームに影響を与えてくれたのかなと思います」
「監督もそこを理解して、長友選手や川島選手に役割を与えていたと思います。年を取れば取るほど、『若い選手が良いんじゃないか』、『もう良いだろう』と言われると思いますが、サッカーってチームスポーツなので、その中で色々なバランスが必要になってくる」
「川島選手が練習場にいるとクッと引き締まる。長友選手がボール回しにいると盛り上がります。そういう熱量を彼らは持っていて、僕自身もそこに大きな影響を受けましたし、間違いなく若い選手はそういう姿を見て、一流の選手とは、長く代表でやるにはという考え方を身につけていくんじゃないかと思いますし、同時に日本代表でプレーする仕事をすることの覚悟を学んでいけるんじゃないかと思います」
「僕自身も感謝していますし、若い選手も感謝しているので、本当にブラボーな役割だったと思います」
【写真】大勢のファン・サポーターが歓迎! 新時代を切り拓いた日本代表帰国に沸く!
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