Jリーグの役割/六川亨の日本サッカーの歩み
超ワールドサッカー / 2023年2月1日 21時30分
残念なことだが、カタールW杯で2ゴールの堂安律も、ブライトンでチームをEL圏内に導きそうな三笘薫も、そしてCLの可能性が高い久保建英も、今冬の移籍はなくなった。
しかし、それはそれでいいことではないだろうか。まずは現在のチームでしっかりと結果を残すことを優先するべきだと思うからだ。三笘が次に行くだろうチームはアーセナルやマンチェスター・シティなどであり、久保も同様にリーガ・エスパニョーラならレアルかバルサしかないだろう。
5大リーグに視野を広げても、バイエルンやパリSGなど優勝争いをしているチームしか考えられない。とはいえ、いま現在移籍してもレギュラーの保証はない。ここはじっくりと腰を据えて、自分自身の価値を高める方が得策だろう。
そんな海外の話のあとで恐縮だが、昨日はJリーグの理事会が開催され、来シーズンのJ1リーグ優勝チームの賞金が2億5千万円、ACL出場チームには1億円、J2リーグ優勝チームには1億円の賞金が出されることが発表された。
当たったことはないものの、サッカーくじでさえ7~8億円の賞金の時代に、優勝チームの賞金が3億円にも満たないことに正直驚いた。野々村チェアマンの「5~6倍にしたい」というのは偽らざる本音だろう。とはいえ、原資がなければ「ない袖は振れない」のも事実である。
そこで一つの提案だ。JFA(日本サッカー協会)は文京区本郷にある自社ビルを売却して飯田橋に移転する。売却益は50億円近くになるだろう。同時にJリーグは大手町の明治安田生命保険へと移転する。元々Jリーグとしては、JFAハウスの「家賃が高い」ことがネックになっていたので、お互いにウインウインの関係になれるだろう。
で本題である。Jリーグの会見でも広報の方以外に多くの方々がズーム会見に出席していた。それぞれ役割があるのだろうが、同じことはJFAにも当てはまるのではないだろうか。組織の肥大化である。実際、誰がなんの役割をしているのか、すべてを把握している人がいるのだろうか。
Jクラブはスリム化を求められているものの、本体はどうなのか。ちょっと立ち止まって考えてもいいような気がしてならない。
【文・六川亨】
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