薄氷のJ1残留、攻守の軸退団…ベースそのままに得点力アップで上位目指す【J1開幕直前ガイド|京都サンガF.C.】
超ワールドサッカー / 2023年2月18日 9時30分
17日、いよいよ2023シーズンの明治安田生命J1リーグが開幕を迎える。
開幕から30周年を迎える2023シーズン。2024シーズンから全カテゴリが20クラブになるため、今季は降格チームが1つという状況。新時代の幕開けとなるシーズンを迎える。
開幕を前に超ワールドサッカー編集部が、補強診断、戦力分析やシーズンの目標、注目の選手をピックアップした。
◆京都サンガF.C.
【直近3シーズンの成績】
2022シーズン成績:16位(8勝12分け14敗)
2021シーズン成績(J2):2位(24勝12分け6敗)
2020シーズン成績(J2):8位(16勝11分け15敗)
《補強診断:B》(評価:S〜E)
【IN】
GKヴァルネル・ハーン(30)←ヨーテボリ(スウェーデン)/完全移籍
DF三竿雄斗(31)←大分トリニータ/完全移籍
DFイヨハ理ヘンリー(24)←サンフレッチェ広島/期限付き移籍
DF植田悠太(18)←京都サンガF.C. U-18/昇格
DF福田心之助(22)←明治大学/新加入
MF平戸太貴(25)←FC町田ゼルビア/完全移籍
MF谷内田哲平(21)←栃木SC/期限付き移籍満了
MF金子大毅(24)←浦和レッズ/完全移籍
MF佐藤響(22)←サガン鳥栖/完全移籍
FWパトリック(35)←ガンバ大阪/完全移籍
FW一美和成(25)←徳島ヴォルティス/完全移籍
FW木下康介(28)←水戸ホーリーホック/完全移籍
FWパウリーニョ・ボイア(24)←メタリスト・ハルキウ(ウクライナ)/期限付き移籍延長
FW平賀大空(17)←京都サンガF.C. U-18/昇格
FW木村勇大(21)←関西学院大学/新加入
【OUT】
GK上福元直人(33)→川崎フロンターレ/完全移籍
DF長井一真(24)→水戸ホーリーホック/完全移籍
DF本多勇喜(32)→ヴィッセル神戸/完全移籍
DF荻原拓也(23)→浦和レッズ/期限付き移籍満了
MF武富孝介(32)→ヴァンフォーレ甲府/完全移籍
MF中野桂太(20)→ヴォルティス/完全移籍
FW大前元紀(33)→南葛SC/完全移籍
FWピーター・ウタカ(39)→ヴァンフォーレ甲府/完全移籍
FW田中和樹(23)→ジェフ千葉/期限付き移籍
プレーオフを制し、なんとかJ1に残ることができた中、守護神のGK上福元直人、チーム内得点王のFWピーター・ウタカ、主軸としてプレーしたMF武富孝介が退団。DF荻原拓也も浦和レッズへとレンタルバックした。
攻守の軸が抜けた一方で、積極的な補強を敢行。最終ラインには曺貴裁監督が良く知るDF三竿雄斗、中盤にはゲームメーカーとしてFC町田ゼルビアを支えていたMF平戸太貴、前線にはFWパトリック、FW一美和成、そしてウクライナからFWパウリーニョ・ボイアを獲得した。
経験のある選手もチームに加わり、若手選手との融合がチームとしてのカギ。J1に残留できたことで、さらにチームの成長を加速させることも可能だ。
◆チーム目標:上位進出
前述の通り、昨シーズンはプレーオフでなんとかJ1に留まれた京都。ただ、シーズン中にはチームのスタイルをブラすことなくやり続け、一定の手応えもあったはずだ。
曺貴裁監督が率いて3年目。J1を初めて経験した選手も多かったが、主軸はある程度固めてシーズンを戦ったものの、戦力が充実していたかといえば別の話。ベンチ入りのメンバーはよく変化していた。
今季はJ1からの降格が1チームとなるだけに、上を目指すことはもちろんだが、将来に向けたチャレンジも例年よりはできるはず。多くの選手が入れ替わったことは事実であり、曺監督がどうチームを作り上げていくのか。昨シーズンのベースに新加入選手をアジャストさせられるかは腕の見せ所だ。
チームが目指すのはタイトル。ただ、そう簡単なことではない。それでも、チャレンジなくして上は目指せず、個々のレベルアップとチームとしてのブラッシュアップで上位進出を目指す。
◆期待の新戦力
FWパトリック(35)
今シーズン期待する新戦力はガンバ大阪から加入したFWパトリックだ。
身体の強さを生かした前線でのプレーが魅力のパトリック。G大阪では2021シーズンは13得点の活躍を見せたが、2022シーズンはわずか5得点。苦しんだチーム同様に、苦いシーズンとなった。
京都はピーター・ウタカがチームを去ったことで、得点力の低下は当然懸念される。パトリックとしては再び高いパフォーマンスを見せる必要があるが、献身性を求められハードワークが必要な京都のサッカーにフィットすれば、大きな武器となりそうだ。
◆編集部イチオシ選手
MF川﨑颯太(21)
編集部がイチオシする選手は、MF川﨑颯太だ。
下部組織育ちの川﨑は、初のJ1の舞台で28試合に出場し1得点を記録。アンカーのポジションでチームを支え、大きく飛躍した。
パリ・オリンピック世代の注目選手であり、期待を寄せた曺監督はキャプテンに任命。大事なシーズンとなる中、責任感を持ってプレーすることとなった。
川﨑は「先頭に立ってチームを引っ張る、チームを勝たせるんだという気持ちで毎試合戦う」と今シーズンに懸ける思いを口に。積極的にゴールに絡んでいく姿勢も見せており、曺監督のサッカーを支えるキーマンとして、高いパフォーマンスを1年間見せ続けられるか。チームの躍進にも大きな影響を与えることとなる。
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